企業, 機体 — 2023年2月6日 12:08 JST

世界最大の航空機ムリーヤ、MSシミュレーターで復活へ 売上は全額寄付

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 ロシア軍のウクライナ侵攻で破壊された世界最大の航空機、アントノフAn-225「ムリーヤ(ウクライナ語で「夢」を意味)」(登録記号UR-82060)がマイクロソフト(MS)のフライトシミュレーター「Microsoft Flight Simulator」で“復活”する見通しだ。MSと英国のソフトウェア会社iniBuildsが共同開発していることを明らかにした。

Microsoft Flight Simulatorで復活予定のアントノフAn-225「ムリーヤ」(iniBuilds提供)

 予定価格は19.99米ドルで、売上は全額アントノフに寄付する。iniBuildsによると、詳細は近日中に発表するという。

 An-225は、世界最大の航空機で完成機が1機しかないウクライナ製の超大型貨物機。2022年3月に、ウクライナへ侵攻したロシア軍が首都キエフ近郊のホストメルにあるアントノフ国際空港に駐機中のAn-225を破壊した。

 An-225は旧ソ連の大型ロケット「エネルギア」やソ連版スペースシャトル「ブラン」を輸送するために開発された機体で、1988年12月21日に初飛行。商業運航は2001年に開始し、変圧器や移動式発電機など「オーバーサイズカーゴ」と呼ばれる大型貨物を搭載し、世界各地を飛行してきた。また、世界の平和維持活動や人道支援にも貢献し、2020年5月と6月に中部へ給油のために飛来した際も中国からカナダへ医療物資を運ぶ途中だった。

 機体の大きさは全長84.0メートル、全幅88.4メートル、全高18.1メートル。An-124「ルースラン」を基に設計され、主翼前後の胴体を延長した。貨物室の大きさは43.3メートル×6.4メートル×4.4メートルで、An-124より6.8メートル長い。エンジンはAn-124の4基から2基増えて6発機となった。アントノフによると、機体の耐用年数が延長され、少なくとも2033年までは運用できる状態だったという。

Microsoft Flight Simulatorで復活予定のアントノフAn-225「ムリーヤ」(iniBuilds提供)

Microsoft Flight Simulatorで復活予定のアントノフAn-225「ムリーヤ」(iniBuilds提供)

関連リンク
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iniBuilds
ANTONOV Company(Twitter)
ANTONOV Company

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