新潟空港を拠点に就航を目指す「TOKI AIR(トキエア)」は1月27日、仏ATR製ATR72-600型機の2号機(登録記号JA02QQ)が国土交通省航空局(JCAB)から耐空証明書を取得したと発表した。
2号機は客室前方を貨物室に変更できるオプション「カーゴフレックス(Cargo Flex)」を同社で初採用した機体。18日に那覇空港へ到着した。
新潟の天候を考慮したもので、雪の影響を避けて那覇で通関手続きと機体の登録を日本国籍へ変更を実施。トキエアのこれまでの説明によると、1月末までに新潟へフェリーし、運航を想定した訓練に使用するという。
トキエアでは2号機が初採用したカーゴフレックスは、客室前方の座席を取り外し、貨物搭載用コンテナを最大4つ設置できる。座席数は1クラス72席の場合、貨物搭載時は44席になり、1.4トンの追加貨物を搭載できる。
航空会社としてトキエアが事業を行うためには、国交省からAOC(航空運送事業の許可)を取得する必要があり、安全性や持続的な運航が可能かを規定や訓練体制などを基に審査される。同社は2022年11月30日に国交省の東京航空局(TCAB)へ申請した。
計画路線は、新潟-札幌(丘珠)、仙台、中部、神戸の4路線。年内の就航を計画しており、最初の就航地は丘珠、2路線目は仙台、その後に中部や神戸への就航を目指すという。
初号機(JA01QQ)は11月5日に新潟へ到着。その後、30日に新潟から那覇へフェリーされており、運航はATR社が担ったとみられる。
機体がそろう一方で、2機をリース導入しているためリース費が発生しており、パイロットをはじめ社員の人件費などの経費をほぼ無収入のまま支払う状態が続いている。新潟県は今年度の補正予算で、一般会計460億円のうち11億6000万円をトキエアに融資しており、就航が実現しない場合は政治問題化する可能性が懸念され、早期の体制安定化が不可欠になっている。
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TOKI AIR
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