エアバスは現地時間1月27日、エールフランス-KLMグループがA350F貨物機を4機確定発注したと発表した。傘下でオランダのアムステルダム・スキポール空港を拠点とするマーティンエアー(MPH/MP)が運航する。
マーティンエアーはKLMカーゴの運航会社。2026年下期からボーイング747-400BCF貨物機を置き換える見込み。A350Fは747と比べてCO2(二酸化炭素)排出量を40%以上、騒音を50%削減するという。
A350Fは大型旅客機A350の貨物型で、2021年11月に計画を発表した。初飛行は2024年を計画しており、最大離陸重量は319トン、ペイロードは最大109トン、航続距離は8700キロメートル(4700海里)全長は70.8メートルで、標準型のA350-900の66.8メートルと、長胴型のA350-1000の73.79メートルの間の長さとなる。エアバスによると、胴体の長さと容量は、業界標準のパレットや貨物コンテナに最適化したといい、機体後部左側に貨物ドアを設けた。
エンジンは、ロールス・ロイスのA350向けエンジン「Trent XWB(トレントXWB)」のうち、A350-1000向けのTrent XWB-97が採用された。燃費とCO2(二酸化炭素)排出量は競合のボーイング777F貨物機と比べて20%以上少なくなるという。また、2027年に発効するICAO(国際民間航空機関)のCO2排出基準をクリアする。
A350Fは、今回の契約により7社から35機を確定受注している。
A350F
・シルクウェイ・ウエスト航空、A350F貨物機発注 27年受領(22年6月29日)
・エールフランス、A350F貨物機4機発注 パリ拠点に運航(22年4月12日)
・シンガポール航空、A350F貨物機を7機確定発注 25年から747更新(22年2月17日)
・エティハド航空、A350F貨物機を7機発注へ(22年2月16日)
・CMA CGMエアカーゴ、A350Fを4機発注(21年11月21日)
・ALC、エアバス機111機発注へ A350F貨物機も(21年11月16日)
・エアバス、A350貨物型開発へ 25年就航視野(21年7月31日)
A350-1000
・【独自】JAL、国際線旗艦機を19年ぶり刷新 A350-1000、冬ダイヤ就航でCO2削減(23年1月1日)