ヴァージン・アトランティック航空(VIR/VS)は、同社4機目のエアバスA330-900(A330neo)型機(登録記号G-VEII)に、昨年9月に死去した英国王エリザベス2世にちなんだ愛称「クイーン・オブ・ザ・スカイ」(Queen of the Skies)を命名した。「空の女王」と命名されるのは、同社のA340-600以来2機目となる。
同社によると、女王に敬意を表して命名したという。エリザベス2世は1926年4月21日生まれ。1952年2月6日に25歳で女王となった。2022年に英国君主として初めて在位70年を迎えたが、同年9月8日に96歳で死去した。
同社のA330neoは3クラス262席で、アッパークラス(ビジネス)32席、プレミアム(プレミアムエコノミー)46席、エコノミー184席。アッパークラスのうち前方中央2席は「リトリート・スイート」とし、アッパークラス区画後方にはラウンジスペース「ザ・ロフト」を設けた。
「クイーン・オブ・ザ・スカイ」は4機目のA330neoで、2022年10月に受領した初号機(G-VJAZ)は米国のジャズシンガーにちなみ「Billie Holiday」(ビリー・ホリデイ)と命名。その後、デヴィッド・ボウイの楽曲にちなんだ「Space Oddity」(スペース・オディティ、G-VTOM)、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の主人公「Eliza Doolittle」(イライザ・ドゥーリトル、G-VLDY)を導入している。
初代「クイーン・オブ・ザ・スカイ」のA340-600(G-VEIL)は2004年に就航したが、2016年に退役している。
「空の女王」はボーイング747型機の愛称としても知られている。世界初の双通路機である747は「ジャンボ」とも呼ばれ、1967年に製造を開始したが2022年に生産を終了。最終号機の納入は現地時間1月31日で、アトラスエアー(GTI/5Y)へ747-8F貨物機(N863GT)を引き渡す。
関連リンク
Virgin Atlantic
Queen Elizabeth(The Royal Family)
ヴァージンのA330neo
・英ヴァージン、A330neo初受領(22年10月15日)
・ヴァージン アトランティック航空、A330neo導入 21年から(19年6月25日)
ヴァージン
・英ヴァージン、スカイチーム加盟へ 初の航空連合参画(22年10月12日)
・英ヴァージン、香港撤退 ロシア領空閉鎖が影響(22年10月7日)
・英ヴァージン、カリブ海路線強化 政府「グリーン」指定で増便、バハマ新路線も(21年8月6日)
・英ヴァージン、米国で破産申請 運航継続(20年8月6日)
・ヴァージン、東京便再開の可能性は? ブランソン会長に聞く(16年7月12日)
・25年9カ月で撤退 写真特集・ヴァージン アトランティック航空の日本最終日(15年2月15日)
・ヴァージン アトランティック航空、日本撤退 25年9カ月で(15年2月1日)
ボーイングの「空の女王」
・最後のジャンボ機、1/31に納入 式典生配信、アトラス向け747-8F貨物機(23年1月25日)
・最後のジャンボ機、ボーイングがお披露目 アトラス向け747-8F貨物機、23年納入(22年12月7日)
・747-8、旅客型初飛行から10年 2022年に生産完了(21年3月21日)
・胴体後部ごと大きく開くカーゴドア 写真特集・ドリームリフター機内日本初公開(20年2月15日)
・747、2022年生産完了 737MAXは10-12月期納入再開(20年7月30日)