日本航空(JAL/JL、9201)は1月17日、ボーイング777-200ER型機を2023年度上期中に退役させると発表した。1996年に就航し、2021年に退役済みの国内線機材777-200を含めると、JALの777-200/-200ERは9月までに27年の歴史に幕を下ろす。
JALはマクドネル・ダグラス(現ボーイング)MD-11型機の後継機として、777-200ERを2002年から11機導入し、東南アジアやハワイなど中距離国際線を中心に投入。エンジンはGE製GE90-94Bを選定した。国際線の運航からは2021年に離脱し、5機を国内線に転用しており、JALによると現在3機が残っているという。ラストフライトなどは決まり次第発表する。当初は今年3月末までの運航を予定していた。
座席数は2クラス312席で、クラスJが26席、普通席が286席。クラスJのシートは国際線時代にビジネスクラスだった「スカイスイートIII」をそのまま使用しており、国内線でフルフラットシートを体験できる。
当初から国内線機材として導入された777-200は、2021年3月までに全機が退役済み。エンジンはプラット&ホイットニー製PW4000を搭載しており、JALとユナイテッド航空(UAL/UA)でファンブレードに不具合が起きたことから、JALは2021年3月末で当時残っていた2機の777-300(2クラス500席:クラスJ 78席、普通席422席)と、5機の777-200(3クラス375席:ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席)の計7機あったPW4000搭載777をすべて退役させている。
777-200ERも退役することで、JALの国内線大型機はエアバスA350-900型機(3クラス369席、3クラス391席)に統一される。
また、JALが運航していた777-200ERのうち1機(登録記号JA704J→N774LG)は、当紙既報の通り、NASA(米国航空宇宙局)がアームストロング飛行研究センターで飛行実験室として運用しているダグラス(現ボーイング)DC-8-72型機(登録記号N817NA)の後継機として導入する計画を進めている。同機はJALの777-200ERでは最初の退役機で、2020年7月1日に羽田から米カリフォルニア州ビクタービルへ向かった。
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