ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は12月27日、関西-バンコク(スワンナプーム)線を週6往復で開設した。ピーチ初の中距離国際線で、3年ぶりの国際線新路線となった。シートピッチが既存機より広い最新機材エアバスA321LR(1クラス218席)で運航し、2023年3月の夏ダイヤから週7往復のデイリー運航に増便する。バンコク行き初便の搭乗率は、ほぼ満席の98.2%だった。
—記事の概要—
・森CEO「新たなチャレンジ」
・座席間隔は大手の国内線機材並み
森CEO「新たなチャレンジ」
ピーチはこれまで片道最長4時間前後を目安に国際線と国内線を展開してきたが、初の中距離国際線となる関西-バンコク線は片道約6時間半で、同社最長路線となった。初便のバンコク行きMM91便(A321LR、登録記号JA902P)は、搭乗率乗客214人(幼児ゼロ)を乗せ、午後7時46分に関西空港を出発した。バンコクには現地時間28日午前0時8分(日本時間28日午前2時8分)の到着を見込んでいる。
関空で開かれた就航式典で、森健明CEO(最高経営責任者)は「A321LRをやっとバンコク路線に投入できてうれしい。ピーチにとって中距離国際線参入は新たなチャレンジで、新しい歴史の幕開けだと思っている」と意気込みを語った。
27日の就航時は週6往復で、関西発の水曜とバンコク発の木曜を除き運航する。運航スケジュールは、バンコク行きMM91便が関空を午後7時30分に出発し、翌日午前0時10分着。関西行きMM92便は午前1時10分にバンコクを出発し、午前8時55分に到着する。3月26日開始の夏ダイヤからは週7往復(1日1往復)に増便する。
関西-バンコク線の就航で、ピーチの国際線は7路線となった。8月28日再開の関西-ソウル(仁川)線を皮切りに、関西-台北(桃園)線と成田-台北線を9月に、羽田-ソウル線を10月に、那覇-台北線と羽田-台北線を11月に再開した。
座席間隔は大手の国内線機材並み
A321LRは、ピーチが2012年3月の就航時から使用しているA320ceo(従来型A320)と胴体長を比べると約6.9m長く、航続距離もA320ceoの6200kmより1200km延びて7400kmになった。LRは「Long Range(ロングレンジ)」の略で、関西-バンコク線のように6-7時間程度の路線も開設できる。
座席数は1クラス218席で、A320ceoの1クラス180席や、低燃費・低騒音の新型エンジンを搭載し、2020年10月に就航したA320neo(1クラス188席)よりも約1.2倍多い乗客を運べる。シートピッチはA320ceoの28インチ(約71cm)と比べ約5-10cm広く、大手の国内線機材と同等の30-32インチ(約76-81cm)で、A321LRは座席のあるエリアによりピッチが異なる。
1列目から8列目までは31インチ(約78cm)、8列目から17列目までが30インチ(約76cm)、非常口を挟んで進行方向左側の18列目から左最後尾37列目までが31インチ(約78cm)、右側は18列目から26列目までがもっとも広い32インチ(約81cm)、非常口を挟んで27列目から右最後尾36列目までは31インチ(約78cm)となる。また、スマートフォンなどの充電に使えるUSB端子の形状は、USB Type-Aを採用した。
A321LRは導入する3機のうち2機は就航済み。各国の水際対策などの影響で国際線を再開できなかったため、2021年12月から国内線に投入しており、関西-バンコク線が初の国際線となった。3号機は世界的なサプライチェーンの混乱により、エアバスの引き渡しが遅れている。
*写真は20枚(運航スケジュールは写真下に掲載)。
これより先は会員の方のみご覧いただけます。
無料会員は、有料記事を月あたり3記事まで無料でご覧いただけます。
有料会員は、すべての有料記事をご覧いただけます。
会員の方はログインしてご覧ください。
ご登録のない方は、無料会員登録すると続きをお読みいただけます。
無料会員として登録後、有料会員登録も希望する方は、会員用ページよりログイン後、有料会員登録をお願い致します。
* 会員には、無料個人会員および有料個人会員、有料法人会員の3種類ございます。
これらの会員になるには、最初に無料会員としての登録が必要です。
購読料はこちらをご覧ください。
* 有料会員と無料会員、非会員の違いは下記の通りです。
・有料会員:会員限定記事を含む全記事を閲覧可能
・無料会員:会員限定記事は月3本まで閲覧可能
・非会員:会員限定記事以外を閲覧可能
* 法人会員登録は、こちらからお問い合わせください。
* 法人の会員登録は有料のみです。