ノースロップ・グラマンは現地時間12月8日、米海軍との契約下で開発されたAGM-88G 射程延伸型先進対レーダー放射ミサイル「AARGM-ER」の4度目となる実射試験に成功したと発表した。今後2年以内にIOC(初期運用能力)の獲得を目指す。
今回の試験は、カリフォルニア州沖のポイント・マグー射場で、米海軍の戦闘攻撃機F/A-18「スーパーホーネット」からAARGM-ERを発射。実戦を想定した洋上の移動標的の破壊に成功した。
ノースロップ・グラマンはAARGM-ERの主契約者で、2021年9月にLRIP(低率初期生産)に入る承認を得た。AARGM-ERは現行のAARGMを大幅にアップグレードした空対地ミサイルで、地上の防空レーダー・システムを探知・識別・位置確認して攻撃できる。
今回の試験では、遠距離から標的となる重要な防空システムを探知・識別し、位置を特定して破壊する能力を実証した。米海軍は、紛争時にシーレーン防衛を支援する上で、極めて重要な能力と位置づけている。
AARGM-ERは米海軍のスーパーホーネットのほか、電子戦機EA-18G「グラウラー」、米空軍の第5世代戦闘機F-35A「ライトニングII」、米海兵隊のF-35B、米海軍のF-35Cで運用される。AARGMセンサーや射程を延長する推進システム、弾頭などが最新鋭のものに更新され、長射程化される。
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