ボーイングは現地時間12月7日(日本時間8日)、ニュージーランド空軍向けP-8A哨戒機「ポセイドン」の初号機を同国国防省へ引き渡したと発表した。ニュージーランドは4機発注しており、残りは2023年の納入になる見通し。
米ワシントン州シアトルの航空博物館「Museum of Flight」が式典会場になった。垂直尾翼と胴体には、ニュージーランドの象徴的な鳥であるキーウィが描かれている。ニュージーランド空軍は、現在運用している老朽化した6機のP-3K2を、4機のP-8Aで置き換える計画。拠点はニュージーランド空軍のオハケア基地となる見込み。
P-8は、小型旅客機の737-800をベースに開発された対潜水艦、対水上戦、情報収集、監視、偵察を担う多目的哨戒機で、2004年6月14日にローンチ。胴体は737-800、主翼は737-900を基に開発された。ボーイングの737製造ラインで組み立てられ、胴体には軍用の部品や装備、運用に必要な配線やシステムが追加される。その後、機体はボーイングの防衛・宇宙・セキュリティ部門(BDS)に引き渡され、軍用システムの取り付けや試験が行われた後、顧客へ納入される。
今後はニュージーランドのほか、2023年に韓国、2024年にドイツへの初納入が計画されている。これまでに6カ国へ計155機が納入されており、今年7月には量産150機目の機体が米海軍に納入された。
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Royal New Zealand Air Force
Boeing
ボーイング・ジャパン
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