関西空港を運営する関西エアポート(KAP)は10月25日、リノベーション工事が進んでいる第1ターミナル(T1)のうち、あす26日にオープンする新国内線エリアを報道関係者に公開した。保安検査後の商業エリアを拡充したほか、現在は全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)が自社で設けているラウンジを共用化し、駐機場が見える開放的な施設に改めた。
*オープン当日の記事はこちら。
新国内線エリアは、現在南北2カ所にある出発口を2階南側1カ所に集約し、保安検査場には複数の乗客が検査レーンを同時利用できる「スマートレーン」を6台導入。現在は2階にある到着口は、1階南側に移す。商業エリアの面積はこれまで230平方メートルだったが、約5倍の1130平方メートルに拡大した。
新商業エリアのうち、保安検査前の「一般エリア」は飲食6店舗と物販1店舗の計7店舗が出店。保安検査後の「制限エリア」は飲食4店舗と物販2店舗の計6店舗が出店する。保安検査後の商業エリアを拡充することで、KAPが運営する2020年8月にリニューアルした伊丹空港同様、利用客の早めの保安検査場通過を促す狙いがある。
制限エリアの6店舗は、大阪のお好み焼き店「ぼてぢゅう」、京都・祇園が本店の天ぷら専門店「天ぷら 圓堂」、大阪土産などを取り扱う「関西旅日記」など、関西色豊かな店舗をそろえた。オープンは一般エリアが先行して10月1日、制限エリアは26日となる。
PBB(搭乗橋)がある搭乗口は24番から27番、38番から41番の計8スポット。24と25番は元々国内線用だったものを内際共用で国際線と国内線を使い分ける「スイング運用」に、26と27番、38から41番は国際線用だったものを国内線に変更した。
KAPによると、これまでの国内線出発・到着よりも最低5分程度は多く時間がかかるという。
新国内線ラウンジの名称は「ラウンジKANSAI」で26日にオープン。窓が大きく開放的なラウンジになり、これまで別々で入口がわかりにくかったANAとJALの各ラウンジを統合し、共用ラウンジとしてサービスを提供する。
*写真は10枚(商業エリア→ラウンジの順)。
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関西国際空港
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