ZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)のボーイング787-8型機のうち、新しい垂直尾翼のデザインを塗装した最初の機体(登録記号JA825J)が10月18日、作業委託先のシンガポールから成田空港へ到着した。今年6月に発表した新デザインで、2019年4月の機体デザイン発表時から垂直尾翼に掲げてきた「Z」の文字を消し、コーポレートカラーのグレーとグリーンを基調としたものに改めた。
ZIPAIRは、日本航空(JAL/JL、9201)が100%出資する中長距離LCCで成田空港が拠点。現在の機材は787-8が4機で、ボーイングの787製造工程の問題で新造機が引き渡されておらず、全機がJALからの転籍機となっている。
「Z」の文字は、ウクライナに侵攻したロシア軍が自軍の象徴として導入していることから、「(軍を象徴するようなつもりで)付けたロゴではないが、初見では何か感じられる方もいらっしゃるかもしれない」(ZIPAIRの西田真吾社長)と、6月に新デザインを発表。7月上旬までに4機のデカール貼りを終え、今回のJA825Jを皮切りに垂直尾翼を塗り替える。
JA825JはZIPAIRの2号機で、JALの787としては初号機だった。ZIPAIRの初号機はJALの2号機だったJA822Jで、移籍のタイミングで入れ替わった。今回は垂直尾翼を新デザインに塗装したほか、自動車の車検に例えられるCチェック(重整備)が同時に行われた。
18日はフェリーフライトのシンガポール発成田行きZG854便として、現地時間18日午前3時57分に出発して午前4時10分に離陸。成田空港のA滑走路(RWY34L)へ午前11時24分に着陸し、同34分に21番スポット(駐機場)へ到着した。初便は成田を18日午後7時5分に出発予定のホノルル行きZG2便となる見込み。
ZIPAIRによると、残りの3機はCチェックのタイミングや、すでに終えている機材は塗装作業のみを行うため、今回と同じくシンガポールの整備会社SASCO(ST Aerospace Services Pte.Ltd.)で作業を予定しているという。塗装完了は来秋となる見通し。
*写真は10枚。
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