ロッキード・マーチン(LM)は、豪州海軍向けに多用途艦載ヘリコプターMH-60R「シーホーク」を追加生産する。米国のFMS(対外有償軍事援助)に基づくもので、2025年半ばから2026年半ばまでに全12機を引き渡し、既存機と合わせると36機体制になる。
MH-60Rは、LM傘下のシコルスキーが開発・製造。豪州政府はプロジェクト「SEA 9100」フェーズ1(艦載後方支援ヘリコプターの能力向上)の一環として、新たに12機の導入を計画している。豪海軍はMH-60Rを米国以外では初めて導入し、2013年から2016年にかけて24機を取得しており、これまでに駆逐艦やフリゲート艦、補給艦に搭載され3万時間以上飛行している。
艦載ヘリのMH-60Rは、米海軍が2006年に初採用。1974年に初飛行した米陸軍向け多用途ヘリUH-60を米海軍の艦載ヘリに発展させたSH-60を基に開発。米海軍や豪海軍、デンマーク海軍、サウジアラビア海軍が採用し、対潜水艦戦や対水上艦戦、特殊作戦や捜索救難(SAR)などさまざまな用途で運用できる。
LMによると、豪海軍は対潜・対地戦用ヘリとして運用しており、当初計画よりも多くの艦船にMH-60Rを搭載しているという。
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Lockheed Martin
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