エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2022年10月5日 14:29 JST

バニラ塗装のピーチ機、10/6退役へ 記念フライトタグは完売

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 ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、2019年に統合したバニラエアの黄色い塗装を唯一まとった特別塗装機(エアバスA320型機、登録記号JA08VA)を10月6日に退役させる。5日午後2時現在、最終便は宮崎午後8時10分発の関西行きMM190便で、午後9時15分に関西空港へ到着予定だが、投入便を固定していないため、今後機材繰りで変更になる可能性がある。

10月6日に退役予定のバニラ塗装をまとったピーチのA320 JA08VA=21年3月5日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 6日は関西-那覇線と奄美線、宮崎線の3路線を1往復ずつ6便運航予定。関西午前6時30分発の那覇行きMM211便、那覇午前9時30分発の関西行きMM212便、関西午後0時35分発の奄美行きMM205便、奄美午後3時5分発の関西行きMM206便、関西午後6時20分発の宮崎行きMM189便、宮崎午後8時10分発の関西行きMM190便に投入を予定している。

 9月28日に退役を記念したフライトタグ「Farewell JA08VA」(税込900円)の販売をオンラインショップで始めた際、退役は10月6日ごろになるとしていた。JA08VAはリース機材で、退役後はリース会社に返却される。また、フライトタグのオンライン販売分は完売した。

バニラエアの8号機=15年2月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 バニラエアは、持株会社化前の全日本空輸(ANA/NH)がマレーシアのエアアジア(AXM/AK)との合弁で立ち上げたLCCのエアアジア・ジャパン(第1期)が前身で、ANAホールディングス(ANAHD、9202)が100%出資するLCCだった。2019年11月に、同じくANAHD傘下のLCCであるピーチと統合。ピーチはバニラが保有していた15機のA320のうち12機を引き継ぎ、客室やコックピットなどをピーチ仕様に改修した。

 JA08VAはバニラの8号機で、2015年2月7日に仏トゥールーズで引き渡され、同月10日に成田空港に到着した機体。バニラ機では初めて灯火類がすべてLEDになった。本来はピーチ仕様に海外で改修後、ピーチ塗装で関空へ戻る予定だったが、コロナの影響で2020年12月11日にバニラ塗装のまま関空へ到着。機体を見たファンからは、バニラのデザインのまま運航を希望する声がピーチに多く寄せられた。

 2021年3月5日にバニラ塗装のまま運航に復帰。元バニラのピーチ社員が機体のデザインを考え、左側にアマミノクロウサギや大島紬など奄美大島をイメージしたイラスト、後方は左右ともバニラのデザインを残し、前方右側はピーチの通常デザインを踏襲した。奄美大島は、バニラがLCCとして初めて就航した。

JA08VA 最終日運航スケジュール(10月5日14時時点)
MM211 関西(06:30)→那覇(08:50)
MM212 那覇(09:30)→関西(11:35)
MM205 関西(12:35)→奄美(14:25)
MM206 奄美(15:05)→関西(16:40)
MM189 関西(18:20)→宮崎(19:30)
MM190 宮崎(20:10)→関西(21:15)

【お断り】
弊紙では本日10月5日より前に退役日などを把握していましたが、機材繰りの関係でスケジュールと異なる運航になる可能性があったことから、退役前日である5日昼を過ぎてから記事を掲載することにしました。なお、本文にあるとおり、今後も予定が変わる可能性があります。

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