ノースロップ・グラマンは、豪州向け無人多用途機MQ-4C「トライトン」を、カリフォルニア州にある高高度・長時間滞空型(HALE)航空機製造拠点でこのほどお披露目した。2024年から納入される見込みで、哨戒機P-8A「ポセイドン」と組み合わせて運用する。
ノースロップグラマンは、2020年10月にミズーリ州モスポイントの生産施設で最初の豪州向けトライトンの製造を開始。2021年12月にカリフォルニア州パームデールで胴体と一体型の翼が結合された。2023年に生産が完了し、2024年に豪州へ引き渡される予見通し。
MQ-4Cは米空軍の無人偵察機RQ-4「グローバルホーク」の米海軍向けで、洋上ISRパトロール、信号情報、捜索・救助、通信中継など幅広い任務に対応。また、哨戒機P-8と連携して任務に就くことを想定して開発された。
360度全周用AESA洋上レーダー、フル・モーションの光学・赤外線ビデオ・ストリーミング、高高度飛行能力、高い滞空性能、フル・スペクトラムの信号情報、艦艇・航空機・情報機関の地上局へ多種多様なデータを送ることができる複数の経路などを備える。
機内の搭載量を増やすために機体を強化し、ひょうやバードストライク、突風の荷重を防ぐ翼、除氷、雷保護システムも搭載し、厳しい海洋気象環境下でも降下や上昇ができる。
関連リンク
Royal Australian Air Force
Northrop Grumman
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