9月17日午後5時51分ごろ、高知県室戸岬沖で沖縄・宮古発羽田行きNH88便(ボーイング787-8型機、登録記号JA811A)のコックピット内に、与圧装置の不具合を知らせるメッセージが表示されたため、到着地を伊丹空港に変更して着陸した。ANAによると、メッセージが表示された際、同便は緊急事態を知らせる「スコーク7700(Squawk 7700)」を発したが、高度を下げたところでメッセージが消えたためスコーク7700をキャンセルし、管制上の優先権は求めずに伊丹へ着陸したという。
NH88便は乗客239人(座席を使用しない幼児11人含む)と乗員9人(パイロット2人、客室乗務員7人)を乗せ、宮古空港を午後4時12分に出発。伊丹には午後6時52分に着陸し、午後7時に到着した。乗客とみられる人のTwitterによると、機内では酸素マスクが天井から降りてきたといい、ANAによると与圧装置の不具合メッセージが出た時点で、手順に従い手動で酸素マスクを出したという。乗客の中で体調不良やけがを訴える人はいなかった。
スコーク7700を発して管制官に降下の優先権を要請し、高度を下げたところメッセージが消えたため、降下の優先権は解除し、伊丹には通常着陸した。
NH88便は機材をボーイング787-9型機(JA830A)に変更し、伊丹を午後8時37分に再出発。同56分ごろ離陸し、羽田には定刻より2時間30分遅れとなる午後9時30分に到着する見通し。
ANAでは、不具合表示の詳しい原因などを調べている。
ANAの787では、3年前の2019年6月1日にサンノゼ発成田行きNH171便(787-8、JA828A)が三陸沖を飛行中、2系統ある与圧システムに不具合が発生し、同時に停止するトラブルがあり、監督する国土交通省航空局(JCAB)は航空事故につながりかねない「重大インシデント」に認定している。
*当日の写真は4枚。
NH88便運航実績(実績/定刻)
JA811A 宮古(16:12/16:15)→伊丹(19:00/羽田19:00)備考:伊丹へ到着地変更
JA830A 伊丹(20:37)→羽田(21:54/19:00)備考:伊丹で機材変更し再出発
9月17日のJA811A運航状況(実績/定刻)
NH1075 羽田(06:58/06:55)→福岡(08:38/08:50)
NH1076 福岡(09:43/09:40)→羽田(11:20/11:20)
NH87 羽田(12:24/12:15)→宮古(15:15/15:10)
NH88 宮古(16:12/16:15)→羽田(伊丹19:00/羽田19:00)備考:伊丹へ到着地変更
関連リンク
全日本空輸
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