厚生労働省は8月25日、日本へ入国時に必要としている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陰性証明書について、9月7日午前0時から3回目のワクチン接種を済ませていることを条件に免除すると発表した。
現在は水際対策の一環として、日本人を含むすべての入国者に、日本へ向けて出国前72時間以内の陰性証明書の提出を求めている。
また、1日2万人としている入国者数の制限は、段階的な緩和を目指す方針。しかし、観光目的の入国は添乗員付きのパッケージツアー限定で個人旅行を認めておらず、従来は観光で訪れる場合はビザを免除していた国にもビザ取得を求めている。訪日需要が回復に向かうまでには、陰性証明書の運用見直しや入国者数の制限緩和以外にハードルがいくつもあり、感染対策とのバランスが求められている。
政府による水際対策の緩和が“小出し”であることから、航空各社からは早期にG7(先進7カ国)並みへの緩和を求める声が強まっている。
関連リンク
出国前検査陰性証明保持の見直し(PDF/厚生労働省)
【水際対策】よくある質問(厚生労働省)
厚生労働省
厚労省
・短期の海外渡航、国内の陰性証明も有効 厚労省が見直し(22年8月15日)
IATA
・IATAウォルシュ事務総長、日本の入国制限「科学に基づいたものではない」緩和求める(22年6月22日)
本邦航空会社
・ピーチ森CEO「訪日客のビザ見直しを」訪日回復で課題(22年7月29日)
・ANA、7月は単月黒字に 芝田HD社長「入国規制G7並みに緩和を」(22年7月7日)
・JALレゲット氏に聞く国際線戦略 特集・IATA第78回AGM 日系航空会社インタビュー(前編)(22年6月29日)