伊丹空港で前身時代を含めると63年前から営業するレストラン「オアシス」が9月30日を最後に営業を終了する。空港の従業員向けとしてスタートし、現在は一般客も利用できるが、1階の奥まった場所にあるため知る人ぞ知る店だ。
オアシスを運営するのは、機内食や免税店などを手掛ける朝日エアポートサービス(大阪・豊中市)。朝日新聞社グループの朝日ビルディングが前身で、1959(昭和34)年4月にオアシスにつながる従業員向け食堂の営業を始めた。
定食や中華料理、カレー、ラーメン、うどん、そばなどをそろえ、手ごろな値段で一般客の利用も多い。一方、基本的には従業員向けのせいか、伊丹空港のウェブサイトで「レストランを検索しても「検索結果がありませんでした」と表示される。
伊丹空港の正式名称は大阪国際空港。1939(昭和14)年1月17日に「大阪第二飛行場」として開場し、第2次世界大戦後の1945(昭和20)年9月に米軍が接収し、1958(昭和33)年3月18日に米軍から全面返還され、「大阪空港」として再出発した。従業員向け食堂がオープンした1959年の7月3日に「大阪国際空港」に改称され、第1種空港に指定され、翌1960(昭和35)年4月1日に国際線が就航。関西国際空港が1994(平成6)年9月4日に開港したことで、国際線が廃止された。2016年4月1日には関空とともに民営化された。
現在のターミナルは大阪万博開幕を控えた1969年に開業。約半世紀ぶりのリニューアルを実施して2018年4月18日に先行開業し、2020年8月5日にグランドオープンした。
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朝日エアポートサービス
伊丹空港
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