エアバスは現地時間7月28日、豪州のジェットスター航空(JST/JQ)にA321LRの初号機(登録記号VH-OFE)を独ハンブルクで引き渡したと発表した。1日に就航したグループのジェットスター・ジャパン(JJP/GK)の同型機と同じく新塗装が施され、豪州国内線やバリ島など東南アジア路線への投入が計画されている。
ジェットスター航空は18機のA321LRを導入する計画で、このうち8機が2023年5月までに引き渡され、2024年半ばまでにすべて揃う見通し。2024年からは航続距離がさらに長いA321XLRの受領を始める。座席数は1クラス232席、シートは独レカロ製で各席に充電用USB端子を設ける。エアバスが4種類の大きさを用意しているオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)は、最大サイズを選択した。
エンジンはCFMインターナショナル製LEAP-1Aを採用。外観は新デザインとなり、ジェットスターのコーポレートカラーであるオレンジ色を尾翼と機体底部に配し、翼端のシャークレットには同社のロゴを入れた。塗装工程で2層コーティングシステムを新たに導入したことで塗装が従来よりも長持ちし、塗料の重量を最大30%削減した。
A321LRは、新型エンジンで燃費を向上させたA321neoの航続距離延長型で、LR(Long Range)は「長距離」を意味。既存のA320やA321と比べ、追加の燃料タンクを装備することで航続距離が1200キロ延び、メルボルン-ケアンズ線、ゴールドコースト線など当初は豪州国内線に投入する。国外への旅客需要の回復後は、国際線への投入も視野に入れている。
A321XLRはさらに航続距離を延ばした機体で、XLR(Xtra Long Range)は「超長距離」を意味する。A321LRの約7408キロ(4000海里)に対し、A321XLRは最大約8704キロ(4700海里)飛行できる。A321XLRの初号機は2024年半ばに引き渡される見通しで、2029年までに20機を受領する計画となっている。
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ジェットスター・ジャパンのA321LR
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