日本航空(JAL/JL、9201)は7月21日、運航を再開した羽田-ソウル(金浦)線で提供している機内食を報道関係者に公開した。エコノミークラスで提供するカフェスタイルの新しい機内食で、従来のトレーではなくコンパクトな大きさのペーパーバッグに包んだ軽食を手渡す方式を採用。紙包装の採用により、従来の機内食と比べてプラスチック容器を削減できるほか、テーブルの省スペース化にもつながる。
—記事の概要—
・第1弾はドーナツサンド
・紙袋で常温提供
第1弾はドーナツサンド
新機内食は「SKY DELI by JAL」と命名。第1弾として「DEAN & DELUCA(ディーン&デルーカ)」の定番メニュー「ドーナツサンド」を用意する。SKY DELIは「短時間のフライトでは手軽に食べられて、おいしい機内食がいい」という利用者の声に応えた。
DEAN & DELUCAのメニューは、羽田発は「ピーカンナッツベーコンポテト・ドーナツサンド」と、カルビーが国内の空港限定で販売している北海道産ジャガイモを使ったポテトチップス「POTATO For You チーズ味」を提供。ソウル発は「マーマレードフライドチキン・ドーナツサンド 」と「POTATO For You ブラックペッパー味」を用意する。
紙袋で常温提供
今回の新しい機内食は、一般的なファストフードのように紙袋に入れて提供。袋詰めを終えた状態で機内に搭載し、常温で提供する。開発を担当したJALカスタマー・エクスペリエンス本部 商品・サービス開発部の渡邉健太主任は、機内食の狙いについて「紙袋での提供によりテーブルの省スペース化につながる。常温での提供なので、お客さまの好きなタイミングで召し上がれる」と説明。提供時間は20分程度短縮できるという。
紙袋の重さは30グラム。トレーで提供する従来の機内食は420グラムで、9割以上軽量化した。コロナ前の2019年度比で年間CO2(二酸化炭素)排出量は羽田-ソウル線全体で約70トンの削減につながる。渡邉主任によると食事の重さは「ほぼいっしょ」だという。
今後は、利用客の反応を見ながらほかの短距離路線への展開を検討する。またソウル線は「多頻度利用のお客さまが多い」(渡邉主任)ことから、今年度中をめどに新たな味に変更する。
紙袋で提供するものの、持ち帰ることは想定していない。
DEAN & DELUCAは、1977年に米ニューヨークでオープンした「食のセレクトショップ」。デリ(総菜)やチーズなどのほか、スイーツ類も取り扱う。日本ではウェルカム(東京・渋谷区)が展開している。JALとDEAN & DELUCAとのコラボレーションは、2019年12月1日から2020年2月29日までのメニューに続いて2回目となる。
JALは羽田-ソウル線を6月30日に再開。当初は週2往復だったが、7月25日から1日1往復(週7往復)のデイリー運航に増便する(関連記事)。
関連リンク
日本航空
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