日本初となる地域航空会社のフランチャイズ運営会社のフィールエアホールディングスは現地時間7月18日、ターボプロップ機を手掛ける仏ATR社と最大36機のATR機導入について取引意向書(LoI)を締結したとファンボロー航空ショーで発表した。成田空港を拠点に東日本をカバーする最初の航空会社「フィールエアEAST」を2024年春に就航させ、2026年春には西日本に拠点を置く「フィールエアWEST」の運航開始を目指す。
フィールエアHD傘下の航空会社が使用する機材は、ATR72-600(メーカー標準座席数1クラス72席)、ATR42-600(同48席)、最短800メートルの滑走路を離着陸できるSTOL(短距離離着陸)タイプの発展型ATR42-600Sの3機種。フィールエアEASTが11機、WESTが10機、中部圏をカバーし2027年春の就航を目指すCENTRALと、2028年春の就航を目指す北海道・東北圏のNORTH、同じく2028年春就航予定で九州圏をカバーするSOUTHの3社は5機ずつ導入する計画となっている。
フィールエアHDは6月23日設立で、資本金は8300万円。会長に鳥取ガスの児嶋太一社長、社長に井手秀樹・慶應義塾大学名誉教授が就任した。HDは地域航空会社の立ち上げをはじめ、機材や部品の調達、パイロットや整備士、客室乗務員など人材確保を担い、EASTとWESTの2社は就航3-4年後の上場を目指す。
井手社長はEASTの就航先として小松や東北を挙げ、成田からの訪日観光需要や親族訪問などの需要を取り込む。11機の受領については、毎年2機ずつを計画している。WESTは神戸や関西、鳥取などへの就航を想定しており、2023年12月の会社設立を目指す。
関連リンク
フィールエアホールディングス
ATR 日本語版ウェブサイト
・ATR、日本市場で100機目指す ORCは今秋以降に納入へ(22年6月8日)