テキストロン・アビエーションは、国土交通省航空局(JCAB)の飛行検査センターに新型の飛行検査機セスナ・サイテーション・ロンジチュード(700、登録記号JA701G)をこのほど引き渡した。ターボプロップ機のボンバルディアDHC-8-300(Q300、JA007G)を置き換えた。
今回納入された機体は、飛行検査装置「UNIFIS 3000-G2」を搭載。ILS(計器着陸装置)のカテゴリーI、II、III(ILS Cat I、II、III)、GBAS(地上直接送信型衛星航法補強システム)、VOR(超短波全方向式無線標識施設)、TACAN(極超短波全方向方位距離測定装置)などの航行補助機器を検査できる。
JCABは、2015年10月にサイテーションCJ4(525C)をベースとした飛行検査機を初導入。3機体制でスタートし、現在は5機を運用している。ロンジチュードは6月14日に引き渡され、20日に日本国籍機としての航空機登録がなされた。
飛行検査機の運航拠点は、羽田空港から2015年5月に中部空港へ移転。50年以上前に建てられた格納庫など施設が老朽化して建て替えが難しいことや、羽田の混雑に伴い検査したい時間帯に発着枠を確保しにくくなるなど、柔軟な運用が難しくなり、中部は24時間運用で発着の制約が少なく、全国の空港の中心に位置することから移転し、同年4月に飛行検査センターが発足した。また、YouTubeで飛行検査の様子を紹介している。
関連リンク
国土交通省
航空局飛行検査センター(YouTube)
Cessna Citation Longitude
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