エアライン, 空港 — 2022年6月29日 22:24 JST

ANA、成田空港に国際線新ラウンジ7月開業　隈研吾氏監修、コロナで2年3カ月延期

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　全日本空輸（ANA/NH）は6月29日、成田空港第1ターミナルの第2サテライトにオープンする「ANAラウンジ（ANA LOUNGE）」を報道関係者に公開した。7月1日に開業する。当初は2020年3月29日にオープンを予定していたが、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の影響で約2年3カ月延期となった。同社の国内線ラウンジと同じく建築家の隈研吾氏が監修した。

成田第1ターミナル第2サテライトにオープンするANAラウンジ＝22年6月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　成田の新ラウンジは、新千歳と伊丹、福岡、那覇の各空港にある国内線ラウンジと同様、「一期、一会」がコンセプト。席数は144席で、木材の栓（セン）を使用した「大和壁」で、温かみの感じられる空間にしたという。食事はビュッフェカウンターやヌードルバーで提供し、ビールなどのアルコール類もそろえる。

　テーブルにはQRコードのステッカーが貼られており、スマートフォンのカメラなどで読み込むと、ヌードルバーで提供している「とんこつラーメン」「きつねうどん」「かき揚げそば」などの麺類を自席から注文できる。また、カレーはチキンカレーが標準メニューだが、アレルギー27品目に対応したアレルギーフリーカレー、ベジタリアン向けカレー、ハラールチキンカレーも用意している。

　利用者から要望が多いシャワールームも5室あり、1室は車いす対応。受付は高さが低い「ローカウンター」を設け、車いす利用者なども使いやすくするなど、ユニバーサルデザインを取り入れた。

成田第1ターミナル第2サテライトにオープンするANAラウンジのビュッフェ＝22年6月29日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　成田のANAラウンジは、40番台搭乗口がある第4サテライトと、50番台搭乗口が並ぶ第5サテライトにあるが、第4は検疫の使用エリアにあるため現在は閉鎖中。7月からは新設の第2サテライトと既存の第5を合わせた2カ所が稼働することになる。

　新ラウンジがオープンする第2サテライトは、21-25番搭乗口やバスゲートがある。ラウンジは2階にあり、従来他社が使っていた敷地を新たに借りて整備した。ANAによると、コロナ前は成田発着の国際線旅客が増加傾向にあったことと、ANAが加盟する航空連合「スターアライアンス」の便も増えていたため、第2サテライトにもラウンジを新設することになったという。

　隈氏はANAの新しい国内線ラウンジのほか、2020年3月29日にオープンし、現在閉鎖中の羽田空港第2ターミナル国際線施設にあるラウンジも監修。成田の新ラウンジは、羽田に次ぐ隈氏監修の国際線ラウンジとなった。また、隈氏は2019年8月2日に就航した長距離国際線用ボーイング777-300ER型機の新仕様機のファーストクラス「THE Suite」とビジネスクラス「THE Room」も監修しており、両クラスとも個室タイプのシートを採用している。

　ANAは、7月1日から総2階建ての超大型機エアバスA380型機で成田－ホノルル線を再開するなど、夏休みを前に国際線の復便を進めることから、新ラウンジも7月にオープンすることにしたという。

＊写真は11枚。