ノースロップ・グラマンは、開発中のステルス戦略爆撃機B-21「Raider(レイダー)」の飛行試験初号機に対する負荷校正試験を5月初旬に成功させた。ロールアウトは今年後半、初飛行は2023年を計画している。
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同社によると、今回の試験は初飛行に向けた地上試験のうち、3つの主要条件の1つで、飛行前の計器の校正と構造的な完全性の確認に重点を置いているという。地上試験では負荷の校正に加え、機体の電源投入、サブシステムの試験、コーティングや塗装などが行われる。その後はエンジンの始動、低速・高速走行試験などを経て初飛行に至る。
今回の試験成功は、同社のデジタル設計能力と高度な製造技術の有効性を検証する重要なマイルストーンになるという。
B-21は退役が見込まれている米空軍のB-1とB-2を置き換え、1955年から運用しているB-52と併用する形で導入を始め、順次更新する見通し。米空軍は少なくとも100機を調達する見込みで、200機近くなる可能性がある。最初の主要作戦基地は、サウスダコタ州のエルズワース空軍基地となり、2番目以降はミズーリ州ワイトマン空軍基地とテキサス州ダイス空軍基地になるとみられる。
関連リンク
U.S. Air Force
Northrop Grumman
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