エアライン — 2022年5月7日 18:13 JST

JAL赤坂社長「国際線は25年度も影響残る」今年度はコロナ前45%、国内線9割

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 日本航空(JAL/JL、9201)の赤坂祐二社長は5月6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響前の需要に戻る時期について、現在の中期経営計画の最終年度となる2025年度までの回復は難しいとの見方を示した。

中期経営計画のローリングプランを発表するJALの赤坂祐二社長=22年5月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今年度の国際線旅客需要は、年度平均でコロナ前の45%程度、国内線は90%程度まで回復を見込んでいる。赤坂社長は「国際線は第1四半期(4-6月期)に25%、第2四半期に45%、第3四半期に55%、第4四半期に65%で、通年では45%くらい。IATA(国際航空運送協会)の需要予測にほぼ沿っている」と述べた。

 入国者数の前提は1日3万人。「上期に3万人にならないとこの数字になっていかないだろう」(赤坂社長)と述べ、国の水際対策緩和に期待を寄せた。「もともと1日10万人の入国者数だったので需要がたまっている状態にあり、それを上回る需要があるだろう」と語った。

 国際線の便数について、経営企画本部長の斎藤祐二常務は「北米線は通期で(コロナ前の)8割強くらいになり、後半は従来のネットワークに戻るだろう。接続する東南アジアも6-7割とみている。どうしても遅れるのが中国・香港で、今は比較的厳しめに見ている」と語った。

 3国間流動について、財務・経理本部長の菊山英樹専務は「コロナ前だと10%にも満たなかったが、足もとでは45%以上が通過需要だ」と、日本人旅客の戻りが遅れる中、乗り継ぎ客が国際線需要を下支えしていることを示した。

 赤坂社長は、「コロナ前に戻る時期は、今中期(経営計画)中は内際とも完全には戻らないだろう。いい線はいくだろうが、国際線を中心に2025年はまだまだ影響が残っていくだろうと見ている」と語った。

 2023年3月期の通期業績予想は、売上収益が1兆3900億円、EBIT(利払い・税引き前損益)は800億円の黒字、純損益は450億円の黒字と2020年3月期以来3期ぶりの通期黒字を見込む。

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