エアバスは、開発が進む小型機A321XLRの就航時期を当初予定していた2023年末から2024年初頭に延期した。初飛行は今年4-6月期を計画しており、独ハンブルクの塗装工場をロールアウトした。最大11時間飛行できる。
A321XLRは、A321neoの航続距離を延長した超長距離型で2019年6月にローンチ。XLR(Xtra Long Range)は「超長距離」を意味し、燃料タンクを増設することで単通路機では世界最長の航続距離4700海里(約8704キロ)を実現し、最大11時間飛行できる。エアバスによると、東京を起点とした場合、シドニーやデリーなどへ直行便を運航できるという。
最大離陸重量(MTOW)は101トン。メーカー標準座席数は2クラス180-220席、1クラスの場合は最大244席設定できる。座席当たりの燃費は、旧世代機と比べて30%改善される。
エアバスは、Twitterなどにロールアウトする様子を収めた動画を現地時間5月2日に投稿。4日に型式証明の認証要件を満たす関係で就航が2024年初頭にずれ込むことを明らかにした。
2日にはカンタス航空(QFA/QF)がA321XLRを20機発注したと発表。同社向けには2024年後半から引き渡す見込み。
Behold the #A321XLR proudly rolling out of our paintshop!
Here's to more citing andmarks within each! pic.twitter.com/qeudFaYQK3— Airbus (@Airbus) May 2, 2022
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Airbus
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