空港, 需要, 需要実績 — 2022年4月26日 16:01 JST

成田空港、貨物7000万トン達成で記念式典 コロナ後は荷動きに変化も

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 成田空港を運営する成田国際空港会社(NAA)は4月26日、国際航空貨物の取扱量累計7000万トン達成を記念する式典を開催した。式典にはNAAの田村明比古社長ら関係者が出席し、開港から44年弱での達成を祝った。

—記事の概要—
開港から43年11カ月で達成
暦年の過去最高記録

ANAカーゴのシカゴ行きNH8402便に積み込まれる成田空港の累計7000万トン記念の貨物=22年4月26日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

開港から43年11カ月で達成

貨物をさらに機能強化させると述べるNAAの田村社長=22年4月26日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 国際航空貨物は、開港した1978年5月20日から取り扱っている。7000万トンを突破したのは4月14日で、43年11カ月での到達となった。累計1000万トンに達成したのは1991年1月で、開港から12年8カ月かかった。2000万トンに達したのは1997年10月で、5年7カ月で1000万トンを積み上げた。

 貨物取り扱いはその後も順調に推移。5000万トンは2012年12月に、6000万トンは2017年10月にそれぞれ達成した。6000万トン到達から4年6カ月で1000万トンを積み上げ、7000万トンを突破した。

 田村社長は、成田周辺に多数の国際物流施設が集まっている現状を紹介。また2024年に供用開始を予定する第8貨物ビルなどを例に挙げ、さらなる機能強化により「一大物流拠点として機能していく」と述べた。

 累計7000万トン記念の貨物は、全日本空輸(ANA/NH)グループのANAカーゴ(ANA Cargo)が運航する26日のシカゴ行きNH8402便(ボーイング777F貨物機、登録記号JA771F)に搭載。自動車部品を記念貨物とし、横断幕を貼り付けて機内に積み込んだ。

 同便には記念貨物を含む自動車部品など68トンを搭載。777Fの搭載重量は10万2010キロ(102トン)だが、今回の積み荷はかさばることから、容量としては満載となった。

成田空港の累計7000万トン記念の貨物を積み込むANAカーゴのシカゴ行きNH8402便=22年4月26日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

暦年の過去最高記録

 航空便による貨物輸送は船便と比べ揺れが少ないことから、医療機器をはじめとした精密機器の輸送に適している。新型コロナウイルスの流行前は医療機器や電子部品、電気機械部品などの取り扱いが多かったが、コロナ後は半導体製造装置に加え、マスクをはじめとした医療品やテレワーク用のノートパソコン、ステイホーム中に使用するプロテイン、脱プラスチックの動きに関連したストロー製造用のクラフト紙などの荷動きが増加。またここ数カ月はコンテナ船が満載で積み残しとなった貨物が航空輸送に流入する「船落ち」が増えていることから、取扱量が増加傾向にある。

 2021年の暦年(1-12月)では前年比32%増の259万1255トンを取り扱い、暦年として過去最高を記録。これまでの最高記録だった2004年の231万1597トンを大きく上回った。

 成田空港の貨物を管轄する東京税関によると、成田空港の2021年の輸出と輸入を合わせた貿易額は28兆8972億円だった。全国の空港と海港別貿易額の17.2%を占め、全国で1位となっている。

貨物累計7000万トン達成をくす玉を割って記念するNAAの田村社長(右から3人目)ら=22年4月26日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

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成田国際空港
東京税関

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