日本航空(JAL/JL、9201)は4月20日、客室乗務員の会社説明会をオンラインで開催し、約1200人が参加した。今回で5回目となり、のべ3200人がビデオ会議システム「Zoom」のウェビナーで視聴した。JALの新卒採用は2020年以来3年ぶりで、100人程度の採用を予定している。
オンライン説明会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で現在は閉館中の羽田空港にある見学施設「SKY MUSEUM(スカイミュージアム)」を会場に開催。これまでの4回は1回の定員が500人ですべて満席となり、今回は客室乗務員の仕事の広がりなどにテーマを広げ、仕事内容の説明や座談会形式で4人の客室乗務員がこれまでの経験を語った。
2018年入社の金澤紀波さんは、乗客の国籍により機内の過ごし方にも特徴があるといい「フィリピンの方は自宅のようにくつろいでいた」と話すとともに、「トイレがきれいと褒められた。これからもこだわりを持って取り組みたい」と、JALの特徴でもあるトイレのきれいさを大事にしていきたいという。
2020年度入社の村田旭良さんは、地域の魅力を発信する「ふるさと応援隊」に入社半年で立候補したが、上司も活動を応援してくれたという。「地元の富山はJALが就航していないが、地元の方からJALも飛んで欲しいと言われた」と期待感の高さを感じたという。
2016年入社の黒木瑠依さんは、プライベートで感動した接客を自らの乗務にも生かしていきたいと抱負を語った。また、2003年入社でサービスのインストラクターを務めている福頼恵美加さんは「皆さんが入社するころはまだ訓練に携わっていると思うので、ぜひ入社して欲しい」と話した。
人事部採用グループの吉野裕子チーフキャビンアテンダント(先任客室乗務員)は「ウェビナーではかなり具体的な質問が多く寄せられた」と、参加者が熱心に企業研究している様子を見て喜んでいた。
また、客室本部長の鳥取三津子常務は求める人物像として「自らチャレンジできる人、こころを尽くすことに喜びを感じる人、責任感や使命感、当事者意識を持つことができる人」を挙げていた。
出向など乗務以外の仕事について、鳥取常務は「本業は客室乗務職なので、客室乗務もしっかり磨き上げて行くことを前提に、新しいチャレンジに取り組んで持続的な成長につなげたい。社外の経験は乗務の中でも確実に生かされると思う」と、働き方の幅が広がる今後の客室乗務員像を語った。
出向活動報告会
・JAL、出向CAが活動報告「客観的に見直す機会になった」(22年4月21日)
新卒採用
・JAL、23年度新卒採用 CAは3年ぶり再開(22年3月1日)
JALの客室乗務員
・「こういう時のための訓練なんだ」JAL CA太田さん、駅で急病人の命救う(22年3月11日)
・「笑顔は伝染します」JALのCA、若手旅館経営者におもてなし力伝授(21年4月15日)
・JALのCA、新しい旅提案へ決起集会 全国に「ふるさと応援隊」1000人(21年3月23日)
・JAL赤坂社長「うちのCAは優秀」客室乗務員1000人活用し地域事業本部新設(20年10月8日)
・9割運休のピンチをチャンスに JALのCA、iPadとZoomでテレワーク教育(20年5月18日)
・【独自】JAL、客室乗務員休業せず 教育や訓練で雇用維持(20年4月3日)