ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は4月14日、日本航空(JAL/JL、9201)とのマイレージ提携を5月から拡大すると発表した。安価に航空券を購入できるジェットスターの有料会員制度「Club Jetstar(クラブジェットスター)」にJALのマイル払いで申し込め、ジェットスターの特典航空券へ交換時に必要なJALのマイル数も引き下げることで、新たな顧客層の獲得を目指す。
CJはジェットスターがウェブサイトで展開している制度で、通常の運賃より安価に航空券を購入でき、手荷物や座席指定の料金が2割引になるなどの特典がある。年会費は3980円だが、今回の提携拡大でJALのマイルで支払えるようにし年間2500マイルとした。5月9日から申し込みを受け付け、8月8日までは年会費を2000マイルで支払える。
5月9日からは、JALのマイルからジェットスターのクーポン「フライトバウチャー」へ交換できるようにする。交換レートは、JALマイル1万マイル単位で1マイルが1.5円分のバウチャー、1000マイル単位では1マイル1.0円分のバウチャーに交換できる。
特典航空券は、6月1日申し込み分から必要なJALマイルを500マイル減らす。片道の必要マイルは、成田-関西線が現在5000マイルで6月からは4500マイルに、成田-下地島、関西-札幌(新千歳)、中部-福岡の3路線は現在の6000マイルを5500マイルに引き下げる。
また、ジェットスターの航空券を運賃「Starter Plus」か「Starter Max」で購入時にたまるJALマイルの積算率を見直し、現在の25%を6月1日搭乗分からは30%に引き上げる。
担当するジェットスター・ジャパンの阿部元久CCO代行兼コマーシャル本部長は「ジェットスター・ジャパンが就航10周年を迎え、JALとの提携を深化させる」と述べ、「CJは航空券が安くなるので、数回の利用で元が取れる。JALの利用者にも使っていただきたい」と語った。
今回の提携拡大に合わせ、JALとジェットスターは共同プロモーションサイトを立ち上げ、今後のキャンペーンなどを発信していくという。
JALが50%出資するジェットスター・ジャパンは豪州のカンタス航空(QFA/QF)系LCCで、10年前の2012年7月3日就航。現在はコロナの影響で国際線はすべて運休しており、国内線17路線を19機のエアバスA320型機(1クラス180席)で運航している。7月1日には、新デザインを採用したA321LR(1クラス238席)を成田-福岡、札幌の2路線に就航させる(関連記事)。また、19機とは別に6機のA320をジェットスターグループ内で転用し、拠点の豪州で運航することで収益につなげている。
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