ノースロップ・グラマンは現地時間4月7日、NATO(北大西洋条約機構)の無人AGS(同盟地上監視)機RQ-4D「フェニックス・グローバルホーク」が、NAGSMA(NATO AGS Management Agency:NATO AGS管理局)から運用部隊のNAGSF(NATO AGS Force:NATO AGS部隊)に引き渡され、本格運用に向けた節目を迎えたと発表した。
NATOはAGS機としてRQ-4Dを5機導入。初号機が2019年11月21日にイタリアのシゴネラ海軍航空基地に到着した。AGSシステムはNATO加盟15カ国が共同で所有・運営し、AGSが取得したデータはすべての加盟国がアクセスできる。RQ-4Dは米空軍向けのブロック40を基に、NATOの要求仕様に合わせて開発された。ノースロップ・グラマンによると、初の24時間運用を先ごろ実施したという。
ベースとなるグローバルホークはISR(情報収集・警戒監視・偵察)用途の無人機。ノースロップ・グラマンによるとオンデマンド・データをほぼリアルタイムに24時間配信し続けられる、唯一の高高度長時間滞空型無人機(UAV)で、脅威の監視のほか昼夜を問わず人道支援や災害対応にも活用できるとしている。
日本では航空自衛隊が3機のRQ-4Bを三沢基地に配備する見込み。初号機は米カリフォルニア州から三沢基地まで18時間以上かけてフェリーされ、3月12日に到着した。
関連リンク
NATO
Northrop Grumman
グローバルホーク
・空自向け無人偵察機グローバルホーク、三沢まで18時間超の太平洋横断フェリーフライト(22年3月14日)
・空自、RQ-4Bグローバルホーク初受領 三沢に無人偵察機(22年3月12日)
・空自向けグローバルホークが初飛行 三沢配備の無人偵察機(21年4月20日)
NATO
・NATOのE-3後継機調査、ボーイングが受注(22年4月2日)