日本航空(JAL/JL、9201)と双日(2768)が出資するJALUX(ジャルックス、2729)は株式のTOB(公開買い付け)を3月16日に終了し、筆頭株主が24日に双日からJALに変わる。また、6月の定時株主総会で新社長に双日の高濱悟常務(61)が就任する見込み。
TOBは共同出資会社SJフューチャーホールディングスを通じて実施。同社にはJALが50.50%出資しており、連結子会社化することでJALUXが運営する通販サイト「JALショッピング」などを通じてJALグループのeコマース(電子商取引)を強化する。
JALUXは現在東証1部に上場しているが、4月からの新市場区分では「スタンダード市場」へ移行予定。上場廃止は6月ごろとなる見通し。
JALUXはJALの商事・流通系子会社として1962年3月28日設立。現在はJALショッピングや空港売店「BLUE SKY」の運営、航空機や航空機部品、空港用特殊車両、整備用機材、空港用地上機材などの販売や業務委託、海外での空港運営、ワインや農産品の輸入などを手掛けている。
2021年9月末時点の持ち株比率は双日が22.21%、JALが21.55%、日本空港ビルデング(9706)が8.07%、少数株主が48.17%。TOB後は共同出資会社が48.14%、双日が22.22%、JALが21.56%、日本空港ビルが8.08%となり、2021年10月1日に設立した共同出資会社にはJALが50.50%、双日が49.50%出資していることから、JALがJALUXの議決権の過半数を実質的に持つことになる。
高濱氏は1983年4月にニチメン(現双日)入社。現在は双日の常務執行役員で、欧州・ロシアアNIS総支配人と双日欧州会社社長を兼務している。
6月の定時総会では高濱氏が社長に選任されるほか、社外取締役にJAL執行役員の大森康史氏、双日の航空産業・交通プロジェクト本部副本部長の新高辰彦氏が選任される見通し。双日出身で現社長の篠原昌司氏は退任を予定している。
取締役候補者と4月1日付の役員体制は下記の通り。
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