ボーイングは現地時間3月21日、豪州政府や豪空軍と同社が共同開発した無人機が「MQ-28A Ghost Bat(ゴーストバット)」と命名されたと発表した。「Loyal Wingman(ロイヤル・ウイングマン)」の名称で検証を進めてきたもので、50年以上ぶりに豪州で軍用機が製造される。
ゴーストバットは豪州原産の哺乳類で、群れをなして探知や狩りをすることから、無人機のセンサーや情報・監視・偵察能力といった特徴や能力にふさわしいと名付けられた。
ロイヤル・ウイングマンは、ボーイングと豪空軍が研究開発活動の一環で取り組む防衛向け無人機の実証機開発プロジェクトで、構想から3年で初飛行までこぎつけた。ボーイングでは「エアパワー・チーミング・システム(Airpower Teaming System、ATS)」と呼んでいるもので、全長11.7メートル、航続距離は3700キロメートル以上。AI(人工知能)を活用し、ほかの有人機や無人機と連携しながら情報収集・警戒監視・偵察・電子戦などの任務を遂行する。
開発には豪州の35社以上が参画しており、BAEシステムズ・オーストラリア、RUAGオーストラリア、フェラ・エンジニアリング、AMEシステムズが含まれる。
ボーイングによると、同社の製品名としてはエアパワー・チーミング・システムを引き続き使用するという。
関連リンク
Royal Australian Air Force
Airpower Teaming System
Boeing
ボーイング・ジャパン
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