福島県沖を震源に3月16日午後11時36分ごろ起きた地震の影響で、仙台空港では旅客ターミナルの大きな窓ガラスが割れるなどの被害が出た。滑走路や誘導路などは無事で通常通り運航しているが、ターミナル内の飲食店では食器が割れるなどの被害が出て、一夜明けた17日は従業員たちが営業再開に向けた後片付けに追われていた。
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窓ガラスが割れたのは、保安検査場を通過後の制限区域にある国内線搭乗待合室で、4番搭乗口近くのイスやマッサージチェアが置かれているエリア。空港を運営する仙台国際空港会社によると、曲面ガラスの特注品のため、すぐには新しいガラスに交換できないという。
17日は周囲に立入禁止のテープを貼り、警備員を配置して安全を確保した。通り掛かる乗客たちがスマートフォンで写真に収める姿が見られ、夜になると冷たい風が吹き込んでいた。
空港会社の広報担当者によると、「東日本大震災でも、ターミナルの大きな窓ガラスが割れることはなかった」という。
仙台空港では、16日夜は震度5強を観測。17日は通常通り午前6時10分にターミナルが開館し、滑走路も午前7時30分から予定通り運用を開始した。ターミナル1階と2階の店舗は原則として通常通り営業したが、床や壁に被害があった3階は立入禁止とし、18日から順次営業再開を予定している。
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