エアライン, 空港 — 2022年3月11日 20:40 JST

ANA、フランクフルト行きをウィーン経由に 途中給油で搭載量確保、18時間超

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 全日本空輸(ANA/NH)は3月11日、欧州路線の16日から26日までの運航計画を発表した。羽田発フランクフルト行きは直行便からウィーン経由に変更し、給油のために立ち寄る「テクニカルランディング」を行い、搭乗できる乗客数や貨物搭載量を増やす。成田-ブリュッセル線は引き続き直行便で運航し、羽田-ロンドン線とパリ線は欠航を継続する。

羽田発フランクフルト行きをウィーン経由に変更するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 運航を続けるのは羽田-フランクフルト線と成田-ブリュッセル線で、いずれもロシア領空を迂回(うかい)し、南回りで飛ぶ「中央アジアルート」で運航する。

 フランクフルト線は、18日以降の羽田発フランクフルト行きを直行便からウィーン経由に変更。定期便が就航しているウィーンで給油するが、乗客の乗降や貨物の搭降載は行わない。ANAによると、ウィーンで安定的に給油できる体制が整ったという。また、17日の羽田発フランクフルト行きNH223便は成田発ウィーン経由に変更し、便名や発着時間が変わる。

 南回りの場合、従来のロシア領空を飛行するルートと比べて飛行時間が2時間程度長くなり、燃料を多く積む必要があるため、貨物の搭載量が減るなどの影響が出る。このため、旅客と貨物の需要動向に応じて、テクニカルランディングを実施することにした。

ANA 787-9のビジネスクラス=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 18日の羽田発フランクフルト行きの場合、ウィーン行きNH1923便として羽田を午前8時55分に出発し、午後3時55分にウィーンへ到着。給油後はフランクフルト行きNH1925便として午後5時40分にウィーンを出発して、フランクフルトには午後7時15分に到着する。出発から到着までの所要時間は18時間20分になり、現在の南回り直行便の12時間30分よりも6時間程度伸びる。

 追い風で飛ぶ復路は南回り直行便で、飛行時間は11時間30分となる。機材はボーイング787-9型機を引き続き使用する。座席数は3クラス215席で、ビジネスクラス48席、プレミアムエコノミー21席、エコノミークラス146席。

 ロンドン線とパリ線の欠航が続くことから、フランクフルト線とブリュッセル線を活用し、現地でANAと同じ航空連合スターアライアンスに加盟するルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)やグループ会社の便で欧州各地へ乗り継いでもらう。

 日本航空(JAL/JL、9201)の欧州路線は、羽田-ロンドン線のみ16日まで運航継続が決定。アラスカ上空などを飛行する北回りの「ポーラールート」で運航し、パリ、フランクフルト、モスクワ、ヘルシンキ線は引き続き欠航する。

3/18の羽田発フランクフルト行き
NH1923 羽田(08:55)→ウィーン(15:55)
NH1925 ウィーン(17:40)→フランクフルト(19:15)

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