企業, 空港 — 2022年3月10日 10:40 JST

福岡空港、大型バス自動運転実験 連絡バス道路でレベル2

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 福岡空港で大型自動運転バスの実証実験が3月8日から始まった。国内線と国際線両ターミナルを結ぶ連絡バス道路を走行するもので、いすゞ自動車(7202)と西鉄(西日本鉄道、9031)、三菱商事(8058)の3社が、空港を運営する福岡国際空港会社(FIAC)の協力を得て4月8日まで実施する。

福岡空港の連絡バス道路で実証実験するいすゞの大型自動運転バス(同社資料から)

 今回は福岡空港の国内線・国際線両ターミナル間の連絡バス道路を約1.4キロ走行。いすゞの大型バス「いすゞエルガ 2RG-LV290Q3」(定員79人)を1台使用し、乗客を乗せずに1日8往復運行する。大型自動運転バスの技術評価や改善、安全性や利便性に関する知見を得て実用化につなげていく。

 自動運転システムは、車両上部に搭載したLiDAR(対象物にレーザー光を照射するセンサー)で検知したスキャンデータを、3Dマップと一致させて自車の位置を推定し、3Dマップに埋めた走行軌道をなぞり自動走行する。LiDARは前後左右に各2台ずつ計8台搭載し、望遠・広角カメラや側方車両を検知するミリ波レーダー、自車位置測定の補正に使うジャイロセンサーやGNSS(衛星測位システム)を搭載している。

福岡空港の連絡バス道路で実証実験するいすゞの大型自動運転バスに取れ付けられた機器類(同社資料から)

 福岡空港では自動運転技術の導入を目指しており、今回は一部区間が一般道から分離された連絡バス道路を実証実験の場として提供。国内線ターミナル側の東ゲートから国際線側の西ゲートまでを実証区間としている。

 いすゞと西鉄、三菱商事は大型バスでの自動運転の共同実証実験を実施することで合意している。公共交通機関のドライバー不足問題を解決する一つとして、限定された走行区域を走行するレベル2(部分運転自動化)自動運転の実証実験から開始し、段階的に自動運転技術を高めて将来的にはレベル4(高度運転自動化)の自動運転走行の実現を目指す。今回の福岡空港での実験は、レベル2のみ実施する。

福岡空港内の大型自動運転バスの走行経路(いすゞの資料から)

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