日本航空(JAL/JL、9201)は、3月14日で開業2周年を迎えるJR東日本(9020)の高輪ゲートウェイ駅で開かれたイベント「Playable Week 2022」に、旅行を疑似体験できる「JAL xR Traveler」と日本経済新聞社が開発した「IoTスマートミラー」を出展した。JALはコロナ前から「Try on trips(旅の試着)」をコンセプトに、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)といった「xR」技術を活用した旅の事前体験システムを手掛けており、今回は青森をテーマに取り上げた。
JAL xR Travelerはチェックイン機のような外観の据え置き型端末で、VRゴーグルでVRコンテンツを視聴する3D体験に加え、匂いや音、風などを体験できる。握り手が付いており、今回のコンテンツでは青森県を実際に訪れた客室乗務員に手を引かれながら、青森県立美術館の絵画、ねぶたなど観賞できるようにした。
VRコンテンツ開始時には、機内安全ビデオ風の映像が流れ、飛行機で旅先へ向かう演出がなされていた。
IoTスマートミラーは、日本経済新聞社の研究開発部署「日経イノベーション・ラボ」が開発した鏡形のタッチパネル端末。鏡を見ながらニュースや交通情報、旅行情報などが確認できる。今回JALと連携し、青森のコンテンツや旅占いを用意した。
JAL側の担当者であるイノベーション推進部の下川朋美さんは「事前体験で納得感のある旅行を提供していきたい」と話す。
JALは2019年4月にも、東京ミッドタウン日比谷で開かれたハワイをテーマにしたイベントで、xR Travelerのプロトタイプを出展し、ハワイ旅行を疑似体験できるコーナーを用意しており、今回は以前よりも小型化してイベント会場などに設置しやすくした。
高輪ゲートウェイ駅は2020年3月14日に開業。山手線の駅としては49年ぶりで、30駅になった。駅周辺のまちづくり「品川開発プロジェクト」を広く知ってもらうため、JALなどパートナー企業とともに、新技術を生かした未来の街を体験するイベントとして、3月2日から6日まで開催した。
*写真は5枚。
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