全日本空輸(ANA/NH)は3月2日、あす3日に出発する欧州路線全便を欠航すると発表した。羽田発フランクフルト行きNH203便とフランクフルト発羽田行きNH204便の旅客便2便、貨物便6便の計8便を欠航し、約130人に影響が出る見込み。

3/3の欧州便を全便欠航するANA=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
ANAが現在運航している欧州路線は、羽田-ロンドン、パリ、フランクフルト、成田-ブリュッセルの4路線。1週間当たり約40便運航している。これらの便はウクライナ上空を飛行していないものの、現在のロシア・ウクライナ情勢を鑑みたもの。
ANAの平子裕志社長は2日、自社の国際線がロシア領空を迂回(うかい)して飛行する場合、ロシア南側の中国やカザフスタンなどの領空へ迂回(うかい)する「南回り」の経路が有力になるとの見方を示した(関連記事 [1])。
日本航空(JAL/JL、9201)は、3日の羽田-モスクワ線の欠航を発表している(関連記事 [2])。
関連リンク
全日本空輸 [3]
平子社長が南回りが有力と発言
・ANA平子社長「南回りが一番有力」モスクワ就航は需要注視 [1](22年3月2日)
JALは北回りでロンドン継続
・JAL、ロンドン線は北回り直行便で継続 BA欧州便に乗継 [4](22年3月4日)
ロシア関連
・エールフランス、日本路線でロシア迂回ルート KLMは一時運休 [5](22年3月2日)
・JALとANA、欧州便は通常運航 ロシア情勢注視し判断 [6](22年2月28日)
・EU、ロシア機の乗り入れ禁止 日欧各社も影響 [7](22年2月28日)
・世界最大の飛行機An-225破壊 ウクライナ政府「ムリーヤは決して滅びない」 [8](22年2月28日)