JALUX(2729、ジャルックス)と三菱商事(8058)は8月12日、在ミャンマー企業SPA社を含む3社の共同企業体が、ミャンマー政府からマンダレー国際空港の補修改善事業と30年間の運営事業に関する優先交渉権を獲得したと発表した。年内の契約締結を目指す。
ミャンマー政府との交渉を経て事業権を獲得した場合、3社は現在マンダレー空港を運営しているミャンマー航空局と合弁で新会社を設立し、同空港の運営事業を行うことになる。
マンダレー空港はミャンマーのほぼ中央に位置し、滑走路は1本で長さ4267メートル。同国内の主要12都市との路線を有し、国内線のハブ空港となっている。旅客数は年平均で20%伸びており、2012年の旅客数は国際線8万人と国内線50万人の計58万人だった。
3社のうち、JALUXはラオスのワッタイ国際空港でターミナル運営を手がけており、今回のプロジェクトを獲得すると海外での空港運営は2件目となる。
三菱商事は地球環境・インフラ事業グループが担当。空港案件としては、5月に千代田化工建設(6366)との共同企業体として受注した、モンゴル・ウランバートルの新空港建設プロジェクトに次ぐもの。同社はこれまで空港設備の補修改善を受注してきたが、運営への参画は初めて。
両社はミャンマーの産業や観光が活発化することで、同空港の旅客需要もさらに伸びると期待。今回のプロジェクトを足がかりとして、航空需要が増加する新興国を中心に、空港建設から運営まで幅広いインフラ関連事業を展開していくとしている。
また、国土交通省も航空局(JCAB)を中心に、航空関係インフラの海外展開の取り組みを強化しており、本件も支援を行っていくという。