機体 — 2022年2月12日 05:00 JST

セスナ、最新ターボプロップ機スカイクーリエ量産開始 フェデックスに貨物型

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 テキストロン・アビエーションは、双発ターボプロップ機「Cessna SkyCourier(セスナ スカイクーリエ)」の量産を始めた。高翼のターボプロップ機でFAA(米国連邦航空局)の型式証明(TC)は今年前半に取得し、ローンチカスタマーのフェデックス・エクスプレス(FDX/FX)に貨物型を引き渡す見通し。19人乗りの旅客型も計画している。

ロールアウトしたセスナ スカイクーリエの量産初号機(テキストロン・アビエーション提供)

 現地時間2月4日に発表によると、量産初号機は米国カンザス州ウィチタの工場でロールアウト。一から新設計した機体で、設計・製造には最新技術を取り入れ、客室は多様な構成が可能で、積載能力や性能、低い運航コストに主眼を置いている。

 スカイクーリエの製造には、機体全体に採用されたモノリシック加工など、航空機製造の最新技術を数多く採用。主要部品は小さな部品から組み立てるのではなく、金属片から削り出しで製造されるため全体の部品点数が減り、より精密な公差が得られることから、組立が容易になったという。

 点検や修理のため、機体各所に素早くアクセスできる部分を設けるなど、設計は整備性を最優先した。また、特許出願中の素早く取り外しが可能なシートとオーバーヘッドビンを新たに開発し、作業者1人でも設置できるようにした。

フェデックス向けセスナ スカイクーリエのイメージ(テキストロン・アビエーション提供)

 スカイクーリエは2020年5月に初飛行し、3機の飛行試験は飛行時間2100時間以上に達している。乗務員用ドアと乗客用ドアを備えており、スムーズな乗降が可能で、貨物型と旅客型ともにシングルポイント給油が可能となっており、より敏速な折り返し運航を実現できる。

 エンジンはプラット&ホイットニー製ターボプロップエンジンPT6A-65SCを2基搭載。マッコーリープロペラ製C779は、堅牢で信頼性の高い110インチのアルミニウム製4枚ブレードで、リバースピッチとフルフェザリングを備え、多くの積載物を運びながらも機体性能を高めるように設計されている。

 アビオニクスはガーミン製G1000 NXiを採用。最大巡航速度は200ノット(約370キロ)以上、最大航続距離は900海里(約1667キロ)で、最大LD3コンテナを3つ取り扱える大きなドアとフラットフロアの客室に6000ポンド(2.7トン)までの貨物を搭載できる。

セスナ スカイクーリエのイメージ(テキストロン・アビエーション提供)

セスナ スカイクーリエ貨物型のイメージ(テキストロン・アビエーション提供)

セスナ スカイクーリエ旅客型のイメージ(テキストロン・アビエーション提供)

セスナ スカイクーリエのドア部分イメージ(テキストロン・アビエーション提供)

セスナ スカイクーリエ旅客型の客室イメージ(テキストロン・アビエーション提供)

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Textron Aviation