航空機の降着装置(脚部)などを手がける住友精密工業(6355)は、ANAホールディングス(9202)傘下で100%子会社のANAコンポーネントテクニクス(CTC)から、航空機降着装置の整備・修理事業(MRO事業)を買収すると発表した。買収に伴い、ANAHDの運航事業会社である全日本空輸(ANA)と業務提携を結んだ。
来年4月に住友精密がCTCの長崎北工場での整備事業を譲り受け、新会社化する予定。新会社はANA機の降着装置のMRO事業を継承すると共に、住友精密から防衛省の機体向け降着装置についても、MRO事業の一部を引き受ける。
住友精密では、自社の持つ製造ノウハウとANAの整備や運航ノウハウを集結し、国内唯一の官民両対応した降着装置のMRO事業者として国際競争力のある展開を目指す。「現時点で決まったものはないが、将来はアジアへも展開したい」(同社広報)という。
同社は自衛隊機や民間機の降着装置を手がけており、三菱航空機が開発中のMRJや、ボンバルディアのCRJシリーズ、ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)のHondaJet(ホンダジェット)などの降着装置も請け負っている。
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