ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、日本初導入となったエアバスA321LRの客室の様子を自社のSNSで1月18日に公開した。中距離国際線を念頭に置いた航続距離が長い機材で、シートピッチが従来より広くなり、各席に充電用USB端子を備えている。
A321LRはA320neoの胴体を約6.9メートル伸ばしたA321neoの航続距離延長型で、LRは「Long Range(ロングレンジ)」の略。ピーチはA321LRの導入をコロナ前の2018年7月に発表した。座席数は1クラス218席で、従来から運航しているA320ceo(従来型A320、1クラス180席)や、発展型で2020年10月に就航した低燃費・低騒音の新型エンジンを搭載するA320neo(1クラス188席)よりも約1.2倍の乗客を運べる。
シートはレカロ製BL3710。シートピッチは大手の国内線機材と同等の30-31インチ(約76-78センチ)で、従来の28インチよりも広くなった。また、各席に充電用USB端子を備えている。
エンジンはCFMインターナショナル製LEAP-1A32。CO2(二酸化炭素)排出量は、A320ceoと比べて20%抑えられる。3個目の中央燃料タンクを追加することで、航続距離はA320neoの6300キロよりも1100キロ長い7400キロとなる。
初回発注2機は、米国の航空機リース大手ALC(エア・リース・コーポレーション)から長期リースで導入。最初に引き渡された機体は登録記号JA902Pで、受領時期の関係でJA901Pよりも先に納入されることになったという。
就航時期は当初の今年2月1日から1月18日に前倒しされた後、年末年始期間に悪天候が生じた際などにも機材運用を柔軟にするため、さらに早まって2021年12月28日に就航。同日の関西発仙台行きMM133便が初便となった。
1月18日は関西空港で那覇行きMM211便の出発前に就航セレモニーを開く予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止。乗客にA321LRのキーホルダーが記念品としてプレゼントされるのみとなった。キーホルダーはピーチのオンラインショップで1個900円で販売するが在庫限りとなる。
これまでのA321LRの主な投入便は、関西発仙台行きMM133便、仙台発那覇行きMM421便、那覇発関西行きMM216便だったが、機材繰りの関係でこれら以外の便にも投入している。
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