エアライン — 2022年1月18日 14:55 JST

ANA、国内線座席数コロナ前と同水準に 22年度グループ事業計画

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 全日本空輸(ANA/NH)グループは1月18日、2022年度の事業計画を策定したと発表した。国内線は回復が想定される旅客需要の獲得強化を図り、グループLCCのピーチ・アビエーション(APJ/MM)とともにグループ全体で収益の最大化を目指す。国際線は羽田発着の北米路線を成田に切り替え、アジア-北米間乗り継ぎ需要を強化する。ANAとピーチが事業計画を共同策定するのは初めて。

—記事の概要—
国内線
国際線
貨物
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国内線

22年度の事業計画で座席供給量をコロナ前と同水準に戻すANAグループの国内線=PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 国内線はピーチを含めたグループ全体で、座席供給量を新型コロナ前と同水準の2020年度期初計画並に戻す。またANAは機材の大型化や国際線機材を活用し、需要獲得を狙う。減便する路線はあるものの、運休路線はない。

 増便は9路線で、このうち夏ダイヤ期初の3月27日から増便するのは7路線。現在は1日8往復の伊丹-松山線は9往復に、7往復の福岡-那覇線は7-8往復に増便する。2往復の中部-仙台線は3往復に、中部-那覇線は2-4往復運航となる。1往復の仙台-札幌線は3往復に、中部-松山線は2往復に、中部-宮崎線は2-3往復に増便する。

 ゴールデンウイークに入る4月29日からは2路線を増便。現在1日3往復の中部-札幌線は夏ダイヤ最終日の10月29日まで4-5往復に、1往復の関西-宮古線は繁忙期を中心に2往復へ増便する。

 減便は4路線で、このうち夏ダイヤ期初の3月27日からは2路線が減便となる。現在1日7往復運航する那覇-石垣線は6往復に、5往復の伊丹-那覇線は4-5往復に減便する。4月4日からは4往復ずつ運航する関空2路線を期間減便し、札幌線は6月30日まで2-4往復に、那覇線は5月31日まで3-4往復に減便する。

 このほか、ゴールデンウイークや夏休みなどの繁忙期を中心に、北海道や沖縄方面の路線を期間運航する。静岡-札幌や岡山-札幌、静岡-那覇など8路線で、いずれも1日1往復ずつ運航する。

国際線

 国際線は運休や開設延期となった12路線のうち、開設延期は羽田発着のサンノゼとストックホルム、ミラノ、イスタンブール、モスクワの5路線。運休は7路線で、成田発着のデュッセルドルフとウラジオストク、パース、チェンナイ、プノンペン、台北(桃園)のほか、関西-香港線も対象となる。

 減便は2路線で、2020年度期初計画では週21往復(1日3往復)としていた羽田-バンコク線は7-14往復に、週14往復(1日2往復)の羽田-シンガポール線は2-7往復に、ぞれぞれ減便する。

 また当初計画では羽田発着を計画していたワシントンとヒューストン、シアトル、バンクーバーの北米4路線は、成田発着に変更。成田でのアジア-北米間乗り継ぎ需要のほか貨物需要の獲得も狙い、収入の最大化を図る。

貨物

 ANAグループの貨物事業会社ANAカーゴ(ANA Cargo)が運航する貨物専用便は、臨時便を含め、成田を発着する14路線を設定する。シカゴとロサンゼルスの2路線には大型貨物機のボーイング777Fを、バンコクとシンガポール、香港、台北、ソウル、北京、大連、青島、厦門、広州の10路線には中型貨物機の767Fを投入する。

 上海線は777Fと767Fで運航し、便や運航日により異なる。また現在は週2往復の成田-フランクフルト線を臨時便に切り替え、777Fを投入する。

 このほかチャーター便や臨時便、旅客機の床下貨物室による輸送(ベリー)も設定し、増収を狙う。

関連リンク
全日本空輸
ピーチ・アビエーション
ANAカーゴ

22年度計画
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