日本航空(JAL/JL、9201)のエアバスA350-900型機の14号機(登録記号JA14XJ)が12月19日午前、羽田空港の格納庫前に到着した。JALが今年度に受領した6機目のA350で、年度内に15号機まで引き渡され、2022年3月末の時点では14機が運航中となる見込み。
14号機は、エアバスの最終組立工場がある仏トゥールーズで現地時間16日(日本時間17日)に引き渡され、羽田行きJL8102便として18日午後2時9分に出発。羽田空港のA滑走路(RWY34L)へ19日午前10時28分に着陸し、格納庫前の212番スポット(駐機場)には同35分に到着した。操縦は神谷重範機長、仲本大介機長、和田尚機長が担当した。
JALはA350の初受領から一部の機体を除き、トゥールーズから羽田まで受領した機体を空輸する「デリバリーフライト」で、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)を使用。これまでに初号機から5号機と、12号機から今回の14号機まで使用している。
14号機はJALが年内に受領する最後のA350となった。JALは就航に向け、客室内に鶴丸ロゴを飾るなど羽田の格納庫で「就航前改修」を実施。初便は23日の羽田発那覇行きJL903便となる見通し。
JALのA350-900は国内線用機材で、14号機の客室仕様は「X12」と呼ばれる3クラス391席仕様(ファーストクラス12席、クラスJ 56席、普通席323席)。標準である3クラス369席(ファーストクラス12席、クラスJ 94席、普通席263席)の「X11」と比べ、普通席を増やして繁忙期などに適した座席数になっている。X11配列の機材もX12に変更できる。
JALはA350をボーイング777型機の後継機として導入しており、確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプション(仮発注)で25機購入できる契約を締結している。A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継機で、コロナ前の計画通り2023年度の就航を予定している。
*写真は6枚。
JALのA350
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国内線用A350とCA現行制服
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写真特集・JAL A350-900
(1)ファーストクラスはゆとりある個室風
(2)クラスJは新レッグレストで座り心地向上
(3)普通席も全席モニター完備
(4)大型モニター並ぶコックピットや落ち着いたラバトリー
A350-1000は23年度
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