ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は、エアバスA321LR型機を2022年2月1日に就航させる。既存機よりも座席数が最大約2割多く、新事業領域の中距離国際線を念頭に置いた航続距離が長い機材で、当初は国内線の高需要路線に投入し、1便当たりの提供座席数を増やす。初便は同日の関西発那覇行きMM211便となる見込みで、国内の航空会社では初導入となる。
*初便就航当日の記事はこちら。
ピーチはA321LRの導入をコロナ前の2018年7月に発表。座席数は1クラス218席で、現在運航しているA320ceo(従来型A320、1クラス180席)や、発展型で低燃費・低騒音の新型エンジンを搭載するA320neo(1クラス188席)よりも多くの乗客を運べる。
A321LRはA320neoの胴体を伸ばしたA321neoの航続距離延長型で、LRは「Long Range(ロングレンジ)」の略。3個目の中央燃料タンクを追加することで、航続距離はA320neoの6300キロよりも1100キロ長い7400キロとなり、ピーチは東南アジアなど片道7時間程度の中距離国際線への投入を計画している。当初は2機導入予定だったが、その後の発注変更により6機に増やした。初回発注2機のエンジンはCFMインターナショナル製「LEAP-1A」を選定している。
2月の就航時は、関西ー那覇線と関西ー札幌(新千歳)線の2路線に投入予定。いずれもピーチが拠点化している空港で、1日5往復の那覇線はMM211/212便の1往復、1日7往復の札幌線はMM111/112便の1往復に投入する。飛行時間は那覇線の那覇行きMM211便が2時間30分、関西行きMM212便が1時間55分で、札幌線は札幌行きMM111便が1時間55分、関西行きMM112便が2時間25分となる見込み。
当初は2020年10-12月期に初号機を、今年3月末までに2号機を受領する計画だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でエアバスの製造が遅れたこともあり、1年後ろ倒しの受領になる。国際線の再開が当面難しいことから、A320ceoやA320neoよりも座席数が多いA321LRを国内線の幹線に投入することで、運航効率や収益性を高める。
運航スケジュール
関西ー那覇線
MM211 関西(07:15)→那覇(09:45)
MM212 那覇(11:05)→関西(13:00)
関西ー札幌線
MM111 関西(14:15)→札幌(16:10)
MM112 札幌(17:00)→関西(19:25)
関連リンク
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