仏ATRは現地時間11月16日、新潟空港を拠点に就航を目指す低コスト地域航空会社「TOKI AIR(トキエア)」とATR42-600S型機の導入について基本合意書(LoI)を締結したと開催中のドバイ航空ショーで発表した。短い滑走路でも離着陸できるSTOL(短距離離着陸)型で、正式契約を結ぶと日本の航空会社では初導入になる。
ATR42-600Sは、日本の航空会社では3社が採用しているATR42-600(メーカー標準1クラス48席)の派生型で、40人の乗客を乗せて最短800メートルの滑走路を離着陸できる。顧客への初号機の引き渡しは2025年初頭を計画している。
トキエアは、2機のATR72-600(同72席)のリース契約をアイルランドの航空機リース会社ノルディック・アビエーション・コントラクターと締結済みで、2022年の運航開始を目指している。新潟空港に加え、滑走路長が890メートルの佐渡空港にも乗り入れる予定で、ATR42-600Sは同空港にも就航できる。
ATRはエアバスと伊アレニア・アエルマッキの共同事業体として、1981年に設立されたリージョナル機メーカー。日本市場では、天草エアライン(AHX/MZ)がATR機を初導入し、2016年2月20日にATR42-600(1クラス48席)を就航させた。その後、日本航空(JAL/JL、9201)のグループ会社で鹿児島空港を拠点とする日本エアコミューター(JAC/JC)がATR42-600(同48席)とATR72-600(同70席)を、同グループで札幌の丘珠空港が拠点の北海道エアシステム(HAC、NTH/JL)がATR42-600(同48席)を就航させている。
関連リンク
TOKI Aviation Capital
ATR 日本語版ウェブサイト
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