ANAホールディングス(ANAHD、9202)が出資するavatarin(アバターイン、東京・中央区)は、遠隔操作ロボットを使った瞬間移動サービス「avatarin(アバターイン)」のベータ版の提供を開始した。
avatarinは、遠隔地の行きたい場所に設置された遠隔操作ロボット「newme(ニューミー)」を自宅などからインターネット経由で接続し、自分がその場にいるかのように移動したり、現地の人と会話などができる。
10月21日に提供を開始したベータ版は正式サービス開始前の試用版で、利用者に気づいた点などを報告してもらい、サービス改善につなげる。“移動先”の施設も従来の箱根ガラスの森美術館など4施設に、石屋製菓が運営する白い恋人パーク(札幌市)と、一般財団法人沖縄美ら島財団が管理運営する沖縄美ら海水族館(国頭郡)の2施設が加わった。
白い恋人パークは、北海道土産のお菓子「白い恋人」の製造工程を見学できる施設。美ら海水族館では、約60種およそ6300匹が泳ぐ巨大水槽「黒潮の海」で魚たちを観察できる。いずれも体験時間は30分となる。
ANAHDは航空事業に次ぐノンエア(非航空)事業の柱の一つとして、アバター事業を2018年4月にスタート。newmeは2019年10月にお披露目され、アバターを事業化するavatarin社は2020年4月に設立された。今年7月には、性能を向上させた新型newmeがお披露目された。
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