全日本空輸(ANA/NH)のボーイング787型機では初めて米GE製エンジンを搭載した機体(787-9、登録記号JA936A)が10月13日夜、雨の羽田空港に到着した。国内線機材で、シートは2019年に登場した777の新仕様機と同等のものを採用している。
ANAを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、787を最大20機追加発注したと2020年2月に発表。エンジンはANAの787では初めてGE製GEnx-1Bを選定し、追加発注分はすべて同エンジンとなる。10年前の2011年11月に就航した初号機(787-8、JA801A)以来、これまでは一貫して英ロールス・ロイス製トレント1000(Trent 1000)を採用してきたが、リスク分散のためGE製も導入した。
ANAはトレント1000の不具合により、2016年以降エンジン改修に伴う欠航が大量に発生したことから、性能に大きな差がないとしてGEnx-1Bを追加した。
当初は2022年度から2025年度にかけて超長胴型の787-10を国内線、長胴型の787-9を国際線に投入する計画だったが、最初に受領する機体は国内線用787-9に変更となった。
座席数は2クラス375席仕様で、プレミアムクラス28席、普通席347席。シートは2019年11月に就航した777-200の新仕様機と同等のものを採用し、落ち着いた雰囲気の客室になる。従来の787-9の国内線機材は2クラス395席(プレミアムクラス18席、普通席377席)で、プレミアムクラスが10席増えた。
JA936Aは9月13日に受領。米カリフォルニア州ビクタービルを現地時間10月12日午後2時39分に出発し、羽田空港のA滑走路(RWY34L)に13日午後6時41分に着陸した。ANAの格納庫前にある202番スポットには、同48分に到着した。ANAによると、現時点で就航時期は未定だという。
ANAが受領済みの787は、787-8が36機、787-9が38機、787-10が2機の計76機になった。
*写真は8枚。
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