丸紅(8002)と子会社の丸紅エアロスペースは9月24日、「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(電動垂直離着陸)機の開発を進める英バーティカルエアロスペース(Vertical Aerospace)とエアモビリティ分野の新規事業創出を目的とした業務提携契約を締結したと発表した。日本での市場調査や事業参画検討を共同で進める。バーティカルエアロスペースによると、丸紅から最大200機の予約を条件付きで獲得したという。
市場調査のほか、機体認証に関する課題調査や関係省庁との連携、運航サービスの実現に必要となる離着陸ポートなどのインフラ構築の調査などを進め、eVTOLの実用化につなげる。
バーティカルエアロスペースは、英国政府から支援を受け、EASA(欧州航空安全庁)などとの連携や他国企業との提携により、eVTOLの開発を進めている。また、SPAC(特別買収目的会社)との合併による米国での上場計画があり、アメリカン航空(AAL/AA)やヴァージン アトランティック航空(VIR/VS)、航空機リース会社のアボロンなどから今回の契約も含めて1350機、約54億ドル(約5930億円)の条件付き予約を獲得している。
量産型のVA-X4は2024年にEASAから承認を取得予定で、パイロット1人を含む5人が搭乗できる。将来的には遠隔・自律飛行への移行を計画しており、航続距離は100マイル(約161キロ)超、最大速度は202mph(約325キロ)となる見込みで、東京駅と成田空港を約14分で移動できる。
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