エアバスは現地時間9月22日、次世代機の開発に向けて超高性能翼の実証機プロジェクトを立ち上げたと発表した。翼の空力特性と性能を改善・最適化する技術の開発と検証を目指す。
「extra-performing wing demonstrator」と呼ぶ実証機はビジネスジェット機のセスナ・サイテーションVIIをベースにした機体で、新たな翼を組み合わせて代表的な非常条件で飛行させる。CO2(二酸化炭素)排出量を削減し、エアバスの脱炭素化ロードマップに役立てる。
ワシが翼や羽の形、長さ、表面の状態に合わせて飛ぶのと同様、実証機では飛行効率を高めることができるという。翼の能動的な制御を可能にするため、突風センサーや気流に対して垂直方向に急速にたわむポップアップ式スポイラーかプレート、飛行中に翼面を動的に変化させる多機能後縁、半空力弾性ヒンジなど、さまざまな技術が検討される。
実証機はエアバスの100%子会社であるエアバス・アップネクストが保有。同社は急激な技術革新を伴う潜在的な新製品やサービスを評価して成熟させ、検証するために実証機を製作することで、未来の技術を迅速に開発することを目的にしている。
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