ボーイングは現地時間9月17日、無人空中給油機MQ-25「スティングレイ」の量産に向けて、米イリノイ州のミッドアメリカ・セントルイス空港内に新工場を建設すると発表した。2024年に完成予定で、米海軍が70機以上調達するMQ-25の大半を新工場で製造するという。
新工場の広さは30万平方フィート(約2万7900平方メートル)で、MQ-25を製造するメカニックやエンジニア、サポートスタッフを約150人雇用。追加受注を獲得できれば、雇用は最大300人に達する可能性があるとしている。ロボットによる自動化や高度な組立技術など、最先端の製造プロセスとツールを導入し、製造品質と従業員の人間工学を向上させる。
ボーイングと米海軍は、MQ-25の試験機の前身となるT1試作機(N234MQ)を2019年9月に初飛行させ、2年間で120時間以上の試験飛行を実施。6月に戦闘攻撃機F/A-18「スーパーホーネット」、8月に早期警戒機E-2D「ホークアイ」、9月に戦闘機F-35C「ライトニングII」への空中給油を成功させている。
T1はボーイングが保有する機体。試験結果を基にした7機の飛行試験機と2機の地上試験機を、ミズーリ州のセントルイス・ランバート国際空港に隣接する既存施設で製造している。
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