日本航空(JAL/JL、9201)のエアバスA350-900型機の11号機(登録記号JA11XJ)が9月12日午前、羽田空港の格納庫前に到着した。初便は16日の羽田発那覇行きJL903便となる見通し。JALが今年度にA350を受領するのは3機目で、年度内に15号機まで引き渡され、2022年3月末の時点では14機が運航中となる見込み。11号機の受領で、確定発注している18機のA350-900のうち、6割が引き渡されたことになる。
11号機は、エアバスの最終組立工場がある仏トゥールーズで現地時間9日に引き渡され、羽田行きJL8102便として11日午後2時35分(定刻同15分)に出発。12日は羽田空港のA滑走路(RWY34L)へ午前9時37分に着陸し、格納庫前の212番スポット(駐機場)へ同44分(定刻同20分)に到着した。
JALのA350-900は国内線用機材。11号機の仕様はこれまでの10機と同じで、座席数は3クラス369席(ファーストクラス12席、クラスJ 94席、普通席263席)となる。全クラスに新シートを導入し、全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用画面を備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供する。繁忙期などには、普通席を増やした3クラス391席仕様(ファーストクラス12席、クラスJ 56席、普通席323席)に変更できる。
10月31日開始の冬ダイヤからは、羽田-伊丹線にもA350を投入。これにより、国内幹線全4路線でA350を運航することになる。また、今年3月26日から投入している伊丹-那覇線は、ファーストクラスを羽田便以外で初導入する。
JALのA350はボーイング777型機の後継機で、確定発注は標準型のA350-900が18機、長胴型のA350-1000が13機の計31機で、このほかにオプション(仮発注)で25機購入できる契約を締結している。A350-900は主に国内線用777-200の、A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となり、A350-1000は2023年度の就航を計画している。
777のうち、プラット&ホイットニー製エンジンPW4000シリーズを搭載する777は日米で起きたエンジントラブルの影響で運航停止が続いており、JALは3月31日で同エンジンを搭載している国内線仕様の777を全機退役させた。退役時は777-200を9機、777-300を4機の計13機を保有していたが、退役前倒しによりA350への置き換えを加速しており、燃費や騒音を削減して環境負荷を抑えるほか、経年機の777は整備コストなど日常的なコストが増加傾向にあるため、機材更新を計画通り進めて運航コストを抑制する。
JALは9月10日に、総額3000億円規模の資金調達を実施すると正式発表。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響長期化に備えるとともに、A350-1000導入や国内線のレベニューマネジメントシステム刷新などの成長投資、有利子負債の返済資金などに充てる。
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(3)普通席も全席モニター完備
(4)大型モニター並ぶコックピットや落ち着いたラバトリー
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