ZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)は9月7日、成田-シンガポール線を開設した。週1往復で火曜のみ運航する。シンガポール線は同社4路線目で、東南アジア路線としてはバンコク線に続き2路線目となる。成田発の初便には乗客1人が搭乗。このほかほぼ満載の貨物を搭載し、シンガポールへ向かった。
運航スケジュールは、シンガポール行きZG53便が成田を午後2時に出発し、午後8時25分着。成田行きZG54便は午後9時55分にシンガポールを出発し、翌日午前6時5分に到着する。機材はボーイング787-8型機で、座席数は2クラス290席。フルフラットシートを採用したビジネスクラスにあたる「ZIP Full-Flat(ジップ・フルフラット)」が18席、エコノミークラス「Standard(スタンダード)」が272席となる。
シンガポール行きの初便となったZG53便(787-8、登録記号JA825J)の乗客は、現地駐在の日本人男性1人で、ZIP Full-Flatを利用。乗務員9人(パイロット2人、客室乗務員7人)運航した。同便が出発した成田空港第1ターミナル(T1)の24番駐機場付近では、ZIPAIRの西田真吾社長らが横断幕で初便を見送った。
ZG53便は24番駐機場を定刻より11分早い午後1時49分に出発し、A滑走路(RWY34L)を同2時2分に離陸した。同便には半導体や医薬品、化粧品などの貨物16.9トンも搭載。現地時間7日に運航する折り返し初便の成田行きZG54便は、旅客がゼロとなる見込みで、貨物はプロテインやコンピューター部品など15.2トンを搭載する。
毎週火曜のみの週1往復運航の成田-シンガポール線は、10人程度が予約している28日のシンガポール行きZG53便を除き、9月末まで往復とも旅客がほぼゼロの状態が続く。一方で貨物はほぼ満載での運航を見込んでおり、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で低迷する旅客需要を貨物で補う。
ZIPAIRは現在、成田-バンコク線とソウル(仁川)線を運航中だが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で旅客需要は低迷しており、堅調な貨物需要で運航コストを捻出している。2020年12月に就航したホノルル線は、両路線ほどの貨物需要が見込めないため、現地時間1月31日のホノルル発を最後に運休。7月21日に再開し、10月1日からは週2往復に増便も予定している。
このほかアジア各地点への就航に向けた準備を進めており、シンガポール以外にも台北(桃園)への乗り入れも検討し、10月31日に始まる冬ダイヤ期間での開設を目指している(関連記事)。
*写真は13枚。運航スケジュールは写真の下にあります。
運航スケジュール
ZG53 成田(14:00)→シンガポール(20:25)運航日:火
ZG54 シンガポール(21:55)→成田(翌日06:05)運航日:火
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